2013年7月
2013年7月11日 (木)
終局直後
―― 途中まで前例のある将棋で▲2四歩から本局は▲4四歩(59手目)でした。
羽生 まあちょっと後手もこの変化が不気味だったので、やってみたのですが。 うまくいっているかは微妙ですね。こちらもどんどん歩で駒を取られる 形なので。際どいと思って指していました。
―― 終盤もギリギリだったと思うのですが。
羽生 そうですね。△1一角(74手目)と打たれて、そこで寄せがちょっと分から なかったですね。なかなか明快な筋が見えなかったです。
―― 勝ちを意識されたのは?
羽生 本当の最後です。▲3三角成で。
―― 後手で受ける立場になったのですが、分かれはいかがでしたか?
行方 自分も経験のある格好で、気がついたら変化しづらい展開になって しまいました。ちょっと△1一角に致命的な誤算があって。
―― 誤算というのは?
行方 ▲3三金に△同角と取るつもりだったのですが、▲5五角が詰めろ 逃れの詰めろになってしまうのが……。角(△1一角)打ってから 気がついたのですが、修正が利かなくて。めったに出ない 筋なので期待してしまったのですが。まあ不発弾でしたね。
(吟)
第1局は羽生が勝利
先手優勢
熱戦の予感
▲3三金に△3三同角▲5五角△2三金打を西尾六段が検討している。「決着をつけにいくなら▲4二と。違うなあ。これは長くなりますよ。難しいなあ」と話す。
「あっ。△2三金打には▲2五銀がありますね。詰めろにはなっていませんが、先手玉に迫るのが難しい」(西尾六段)
しばらくして▲3三金に△同桂が着手された。
(18時を回って穏やかだった波も心なしか高くなってきたように感じる)
(吟)