2011年8月

2011年8月30日 (火)

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図は17時5分過ぎの局面。後手がどう攻めるか検討されていたが、羽生二冠は角を打ち込んでいった。一気に決めに出た手だ。現状は後手玉に手のつけようがないので、羽生二冠は攻めがつながりさえすればいい。先手は玉と飛車が近く、同時に目標にされてしまうのがつらいところだ。これが勝負を決める一撃になるのか、それとも広瀬王位がしのいで反撃のチャンスを得るのだろうか。果たして後手の攻めは決まっているのだろうか?

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図は16時35分頃の局面。羽生二冠は△2四角と出た。次の△4六角が飛車当たりにもなって厳しい。控室ではすでに後手が逆転しているとの見解だ。

【Twitter解説】
飯島栄治>高野さんが大盤解説会に行かれたので、少しの間、私が解説をさせていただきます。よろしくお願いします。少し前までは広瀬王位が良かったと思いますが、いまは逆転し羽生二冠が少しリードしています。

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(継ぎ盤を見る飯島七段(左)、塚田九段(右))

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図は16時過ぎの局面。広瀬王位が3四の歩を成り捨て、羽生二冠が△3三同角と応じた。控室では「かなり差が縮まった」との評判だ。高野六段は「飛車の利きを止めるために打った歩なのに、すぐに成り捨てる。ちょっと流れがおかしいですよね」と話している。先手は馬を作っているが、それよりも後手の玉形の安定度が大きく、激しい展開になれば後手ペースになってもおかしくない。ここ数手は先手やや変調と言われている。広瀬王位に何か誤算があったのだろうか。

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図は15時25分頃の局面。羽生二冠は△2五桂で、取られそうな駒を逃がしつつ攻めに使った。これに対して広瀬王位は▲3四歩と歩を垂らした。3三の地点は後手の角も利いているので、すぐ▲3三歩成は△同角で大丈夫そうだ。飛車の利きを止めた意味もあるが、それが急を要するわけでもなさそう。非常に狙いのわかりにくい、曖昧な手といえるだろう。
形勢は「先手よし」と言われながらも、すぐに決まるような雰囲気はない。馬を作った局面は先手がだいぶいいと思われていたが、現在はそれほど大きな差はないようだ。

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15時、午後のおやつが出された。メニューは、広瀬王位がショートケーキとミルクティー。羽生二冠はフルーツの盛り合わせとオレンジジュース。おやつが運ばれると、広瀬王位はすぐにケーキに手をつけた。

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(イチゴのショートケーキ、ミルクティー)

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(フルーツの盛り合わせ、オレンジジュース。フルーツはメロン・梨・ブドウ)

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図の14時35分頃の局面。広瀬王位は▲7八角と据えた。遠く2三の地点を狙っている。▲3四歩と組み合わせて攻めることもできるため、非常に厳しい。ここから10分とたたないうちに、△9四歩▲2三角成△9三角と進んだ。羽生二冠の指し手が早く、第5局の終盤で見せた淡白さが頭をよぎる。「ひょっとすると早い終局もあるのでは」。控室の空気が変わった。

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(対局室カメラによる画像。14時45分頃の様子)

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