第31期女流王位戦挑戦者決定戦

2020年3月 2日 (月)

いきなりの強襲

20200302b開始から1時間がたたないうちに、局面が大きく動きました。上図の▲2四歩の垂らしに伊藤女流三段が△4五歩と角を追いにいくと、加藤桃女流三段はノータイムでの▲9一角成から△同飛に▲2三香(下図)と、気合よく突っ込んでいきました。以下は△2五歩▲2二香成△同玉▲2五桂△同桂▲同飛が進行の一例ですが、先手からは金を取って▲8二金と飛車を捕まえる筋もあり、後手がしのぎきるのは簡単ではなさそうです。

20200302c

Dsc_00811 (加藤桃女流三段。早くも一本取った可能性もある)

(睡蓮)

矢倉系の力戦に

20200302a開始からよどみなく手が進み、図は10時25分頃の局面です。後手の伊藤女流三段が4手目△4四歩から矢倉戦に誘導し、菊水矢倉の形に組みました。▲3七桂と跳ねる前までの局面は両者による前例がありましたが、加藤桃女流三段のほうから変化した格好です。伊藤女流三段がしばらく手を止めています。

Dsc_00771 (指し慣れた作戦を選んだ伊藤女流三段)

(睡蓮)

対局開始

Dsc_00721 (定刻になり、開始の礼を交わす)

Dsc_00731 (加藤桃女流三段は、すぐに初手▲2六歩を着手)

Dsc_00761 (伊藤女流三段は、ほぼ間を置かずに△3四歩と返した)

Dsc_00821 (挑戦権を得るのはどちらか)

(睡蓮)

開始前の様子

Dsc_00451 (9時48分、まず加藤桃女流三段が入室)

Dsc_00491 (加藤桃女流三段の盆)

Dsc_00501(直後に伊藤女流三段も姿を見せた。記録机右は、観戦記担当の大川慎太郎さん)

Dsc_00541(盆にはお茶が1本)

Dsc_00561

Dsc_00591 (伊藤沙恵女流三段)

Dsc_00611 (加藤桃子女流三段)

Dsc_00681 (伊藤女流三段の振り歩先で行われた振り駒の結果は、と金が4枚。加藤桃女流三段が先手に)

Dsc_00711

(睡蓮)

朝の対局室

Dsc_00431 (記録係の中村真梨花女流三段が準備を進めている)

(睡蓮)

挑戦者決定戦 伊藤沙恵女流三段-加藤桃子女流三段戦

Ik_2

第31期女流王位戦挑戦者決定戦は、伊藤沙恵女流三段(リーグ紅組優勝)と加藤桃子女流三段(リーグ白組優勝)によるライバル対決になりました。伊藤女流三段は、勝てば3期ぶり2回目の五番勝負出場。加藤女流三段は本棋戦初参加ながら、確かな実力を示してここまで勝ち上がってきました。対局は東京・将棋会館「特別対局室」で3月2日(月)の10時に開始されます。持ち時間は各3時間。先後は振り駒によって決定されます。

【棋譜中継ページ】
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/kifu/31/joryu-oui202003020101.html

中継担当は棋譜コメントが牛蒡、ブログが睡蓮です。どうぞよろしくお願いいたします。

(睡蓮)

 

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