第38期五番勝負第2局 Feed

2012年1月22日 (日)

第2局、本日9時より対局開始

まもなく第2局が始まる。対局室では立会人の佐藤七段、記録係の坂井三段が準備を進めていた。

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(けさの野田市は曇り。パラパラと雨が降っていた)

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2012年1月21日 (土)

対局の見どころ

両対局者が退席したのち、立会人の佐藤七段、聞き手の安食女流初段によってあすの対局の見どころが紹介された。

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安食 私は四間飛車党なので、第1局で里見さんが四間飛車を採用しているのを見て、明日の作戦が非常に気になっているのですが。
佐藤 里見さんと言えば中飛車か三間飛車ですね。現代的にはこれが二大戦法で、得意とする棋士も多いです。どういった心境の変化でしょうか。
安食 私も自分なりに考えてみたのですが、里見さんは大山康晴全集を並べているという話を聞きました。なので大山先生をイメージして四間飛車を指しているのかなと想像しています。
佐藤 大山先生といえば振り飛車ですが、そんなに四間飛車ばかり指していたわけではないんですね。中飛車も指していましたし、三間飛車も指していました。満遍なく指していましたね。ただ現代の指し方とは違うんです。
安食 では古い指し方も指しこなせるように、ということでしょうか。
佐藤 中飛車と三間飛車だけでなく、芸域を広げていきたい、ということだと思います。先を見据えて大きく成長したいということでしょう。
安食 となると明日も四間飛車が採用されるのでしょうか?
佐藤 ただ、清水さんから見れば四間飛車に振ってもらえるのはありがたく感じているのではないでしょうか。女流名人位戦で2年連続ストレート負け、このときはゴキゲン中飛車と三間飛車でしたね。また他棋戦ではありますが甲斐智美女流王位にもこの二大戦法に苦戦していましたし。

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佐藤 第1局は出雲、里見さんの地元で清水さんは完全アウェーでしたが、第2局の野田市は関根名人の生誕の地ということで、清水さんは関根名人のひ孫弟子なので、ここは清水さんの地元みたいなものでしょう。
安食 里見さんも笑顔でしたね。元気だったような気がします。
佐藤 里見さんは1局目を失って、もし明日負けてしまうとカド番に追い込まれてしまって、本来は気が気ではないと思うのですが。清水さんと何度も対戦するうちに、立ち居振る舞いに風格が出てきた気がします。
安食 そうですよね。お二人は終盤も強いのですが、明日はどういった中終盤になるでしょうか。
佐藤 ええ、熱戦必至だと思います。私も楽しみにしたいと思います。

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食事

前夜祭では彩り豊かな料理が食卓を飾った。ここではその一部を紹介する。

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対局者挨拶、花束贈呈

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■里見香奈女流名人
「この野田市で第2局を対局することができて、うれしく思っております。先ほど検分で対局室を見に行ったのですが、また思いっきり指せそうだなと感じました。清水さんと指せることができてうれしく思います。今日は本当に関根金次郎支部の方に温かく迎えていただきましたので、明日は一生懸命がんばろうと思います。本日はありがとうございました」

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■清水市代女流六段
「昨年『来年ここで待っているよ』と言ってくださった皆さま、今年もお会いできましてうれしく思っております。さらに昨年、私よりもがっかりしてしまって、私よりも先に泣いてくださいました○○○○さま(笑)、本当にありがとうございます。その涙が、そして皆さまの熱いご声援が1年間の私の大きな支えとなりました」
「一局一局積み重ねていくリーグでは、自分でも予想外の全勝ということで挑戦権を得られました。挑戦者になったということはとてもうれしいです。今を時めく里見女流名人と指せることもすごくうれしいことです。それよりも何よりもまた第2局、野田市に行けるんだということがうれしかったのです(会場、大きな拍手)。第1局は里見女流名人に『思いっきりぶつかっていきます』と言われてしまったので、明日は私が思いっきりぶつかっていきたいなと思います」
「私にとっては関根名人記念館、あの対局場は居心地がよすぎるんですよね。支部の皆さんが警備から誘導まですべてやっていただいて、また前日から盛り上げていただいておりますので、この気持ちを盤上にしっかり表現していきたいと思います。本当に温かくご声援いただいている野田市のお父様……いやお兄様。明日はがんばります」

里見女流名人、清水女流六段が挨拶の言葉を述べた後、両対局者に花束の贈呈。続いて野田市長に両対局者から色紙が贈られ、野田市からは記念品が贈られた。色紙は里見女流名人が「忍耐力」、清水市代女流は干支にちなんで竜王の駒を描いたもの。

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■花束贈呈
増田実 関根金次郎支部顧問
松本勇一郎 関根金次郎支部幹事

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(会場には感謝状が飾られていた)

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前夜祭、開幕

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■開会の挨拶
中田勇 関根金次郎支部副会長

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■主催者挨拶
報知新聞社 羽賀求 事業局長

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■主催者挨拶
日本将棋連盟 佐藤秀司七段

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■主催者挨拶
野田市 根本崇 市長

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■棋士紹介
「座りながら24時間将棋のことを考えている男」の称号をもらった(という)松尾師孝・司会進行補助による棋士紹介は、会場を大いに沸かせた

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■特別協賛社挨拶
株式会社ユニバーサルエンターテインメント
広報・IR室 堀内信之 部長

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■歓迎挨拶・乾杯
関根金次郎支部 鶴岡潔 支部長

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再び記念撮影

対局室、そして隣の展示室で、再度の記念撮影が行われた。このシーンも、野田対局ではすっかりおなじみの恒例行事だ。「里見さんに資料を教える感じでお願いします」とカメラマンにポーズを求めらると、清水女流六段は「右手に見えますのは……」と、ツアーガイドのまねをして周囲の笑いを誘っていた。

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検分終わり

設備の確認が済むと、次は盤駒の検分に入る。里見女流名人が駒袋を開け、盤の上に駒を散らした。検分では駒の字の見やすさ、光が反射して見にくくないかなどを確認する。本局の使用駒は鷹山(ようざん)作、関根名人書。すっきりとした書体で、実戦での見やすさを意識していることがうかがえる。検分の最中に両対局者があすのおやつの時間について尋ねられ、思わず相好を崩す場面もあった。検分は目立った問題なく進み、16時20分頃に終了した。

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検分開始

対局場「いちいのホール」に到着し、対局室となる「関根名人記念館」でさっそく検分が始まる。最初に調光や空調の音の確認を行った。

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記念撮影

関宿城博物館の門で記念撮影。清水女流六段が「後ろに下がれば小さく見えるかも……」とおどけてみせたりと、終始明るい雰囲気の中で進んだ。天候は悪かったが、笑顔の絶えない撮影になった。

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関宿城博物館

■パンフレット紹介文より
関宿城博物館は、利根川と江戸川とに挟まれた野田市関宿三軒家のスーパー堤防上に建設され、川の歴史と文化を探る博物館として平成7年に開館しました。
展示テーマは『河川とそれにかかわる産業』で、利根川流域に生きる人々の生活の歴史をわかりやすく紹介しています。利根川流域における洪水・治水の歴史や、河川によって育まれた産業や文化を「房総の河川」・「河川交通と伝統産業」という視点から紹介した常設展示と、近世の関宿藩について紹介した「関宿藩と関宿」とにより構成しています。また、房総の河川の歴史・民俗・土木技術に関することや近世関宿藩の歴史等について、調査研究や資料の収集保管を行い、その成果を企画展等の展示事業や講演会・講座等の普及事業をとおしてひろく紹介いたします。
建設はかつての関宿城を模した天守閣を再現しており、4階の展望室からは利根川の流れや関東一円の山並みを一望することができます。

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