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2024年2月

2024年2月 4日 (日)

西山女流名人が1勝を返す

Joryumeijin202402040101127127手まで、西山女流名人が福間女流四冠を下しました。終局時刻は17時19分。消費時間は、▲西山2時間42分、△福間2時間59分。西山女流名人の今期五番勝負初白星で、対戦成績は西山女流名人1勝、福間女流四冠2勝に。第4局は2月25日(日)に広島県廿日市市「宮島弥山大本山 大聖院」で行われます。

(八雲)

福間女流四冠、一分将棋に

240204_106福間女流四冠は一分将棋になるまで考えて△2五桂(図)を指しました。先手玉に迫っていますが、詰めろにはなっていないようです。西山女流名人は残り27分。読みきれそうな局面を迎えました。

(牛蒡)

再び寄せに入る

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西山女流名人が端玉でしのいだか。再び寄せに入ろうとしています。▲4四歩(図)は筋の一着。▲6三桂成△同玉の形が見えているため、三段目の4三の地点から寄せるのがよさそうです。

Dsc_2376

(牛蒡)

勝負どころ

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図で福間女流四冠が時間を使っています。予想される手は△7九飛の詰めろ角取り。西山女流名人は△7九飛を警戒して指してきましたが、どうやら後手が実現させそうです。どちらが勝ちかわからなくなってきました。

Dsc_2588 (「福間さんはチャンスと思って考えていますね」と村中七段)

(牛蒡)

難しくなったか

240204_08476手目△7三飛の勝負手が実ったかもしれません。村中七段は図の局面を前にして「△7三飛はいい手でしたね。後手がこんなにきれいな形にまとまるとは」と話しています。西山女流名人は、よくなったと見ればビシビシと進めることも多いのですが、図で10分を超える考慮に入りました。にわかに難しくなったかもしれません。

Dsc_2008

(牛蒡)

勝負手

240204_075西山女流名人は7三にいた“と金”を▲6三と△同金と捨ててから、本格的な寄せに入りました。もったいないようですが、△7九飛を牽制したようです。たとえば図で△7九飛は▲3三桂成△同桂▲同角成△同角▲7九飛成で素抜けます。万全の態勢を敷いたということでしょう。西山女流名人はシリーズ2連敗、対福間戦も4連敗中です。絶対に負けられない、という気持ちが伝わってきます。

対して福間女流四冠は△7三飛を放ちました。見えにくい勝負手です。先手に大駒をさばかれそうですが、弱い手は指せないと判断したようです。西山女流名人はどう応じるか。

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(牛蒡)

いよいよ攻める

240204_061西山女流名人は受けに回る展開が続きました。▲5三銀のような敵玉に向かう手を指したのは初めてです。本来は攻め将棋で「豪腕」の異名もある西山女流名人。形勢に自信ありでしょうか。▲5三銀は▲3三角成△同角▲6二銀打△同金▲同とまでの詰めろ。△5二金右も▲6二と△同金▲7一飛成△6一金▲3三角成から詰むため、△5二金左の一手です。そこでどのような寄せの構図を描いているか。西山女流名人の指し回しに注目です。

Dsc_2021

(牛蒡)

先手の利多し

240204_55後手は△4六桂から迫りたいのですが、▲7七同角(図)で飛車の横利きを通されたので現状は指せません。△8七竜▲7四飛を入れてから△4六桂は指せますが、先手陣の下段に竜がいないと▲2九玉で余されてしまうかもしれません(8九竜型で△4六桂▲2九玉なら△3八銀で追撃できた)。

先手は桂損ではありますが、と金ができたこと、玉の堅さで勝っていること、後手の2二角が働いていないことなど、利もたくさんあります。村中七段はこれらを勘案して「先手がよくなりそう」と話しています。

Dsc_2003_2

(牛蒡)

午後のおやつ

14時30分、午後のおやつです。
西山女流名人 モンブラン、アイスカフェオレ
福間女流四冠 アイスミルクティー、ココア

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(牛蒡)

難しい勝負

240204_049図は14時ごろの局面。後手が攻め込んでいます。村中七段は△8七と▲2五桂△7七と▲同角△8九竜を検討中。そこで▲8六飛△同竜▲同角が利くかどうかが大事なポイントのようです。▲8六同角に△4六桂は▲4七玉でどうか。攻勢に出ているのは後手ですが、先手玉も正確に受ければ耐久力があります。まだまだ難しそうな勝負です。

Dsc_2017

(牛蒡)

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