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第58期王座戦五番勝負第3局

2010年9月29日 (水)

夕食休憩時の対局室

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(休憩時の盤面)

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(記録用の長机には、藤井九段の残り時間を示す用紙が出されていた。残り1時間を切ると、この用紙に1分使うごとにバツ印をつけていく)

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夕食休憩に入る。再開は19時より

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図の局面で羽生王座が26分考え、夕食休憩に入った。ここまでの消費時間は▲羽生3時間22分、△藤井4時間7分。夕食の注文は羽生王座が「親子丼、オレンジジュース」、藤井九段が「天ざるうどん、グレープフルーツジュース」。再開は19時より。

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升田幸三実力制第四代名人と陣屋事件

館内には将棋史で有名な「陣屋事件」に関する資料も展示されている。

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(肖像画と、陣屋事件に関する解説)

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(「強がりが 雪に轉(ころ)んで 廻(まわ)り見る」と書かれた色紙)

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先手よしの変化が多いが、形勢は不明

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図は17時頃の局面。藤井九段が長考に沈んでいる。控え室は「先手よしの変化が多いが、形勢はわからない」という見解。9筋の突き捨ての評判がよく、田村六段は「タイミングが天才ですね。後からでは絶対入らない」と嘆息する。

ここからは後手がどう指しても、激しい展開が待っていそうだ。考えがいのあるおもしろい局面に入ってきたようで、継ぎ盤の上では様々な意見が熱を帯びて飛び交っている。

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(日が落ち、徐々に暗くなってきた。陣屋に明かりが灯される)

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過去の名勝負

陣屋の館内では、至る所で将棋・囲碁のタイトル戦の写真を見ることができる。下の写真は1985年、第33期王座戦五番勝負第3局、中原誠王座-谷川浩司前名人(当時)の対局の様子。この年、中原王座は3勝1敗で王座を防衛した。

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瀬川晶司四段、青野照市九段、来訪

控え室には次々に棋士がやってくる。瀬川晶司四段、そして王座戦挑戦者決定トーナメントでベスト4まで勝ち進んだ青野照市九段が到着。大盤解説会から帰ってきた森内九段を加え、熱の入った検討が行われている。

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(瀬川四段)

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(青野九段。挑戦者決定トーナメントを勝ち進み、惜しくも藤井九段に敗れた)

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宮本武蔵の刀

玄関を入って進むとすぐ、宮本武蔵の刀が飾られているのを目にすることができる。宮本武蔵といえば五輪の書、そして二刀流。藤井九段も居飛車・振り飛車の「二刀流」で羽生王座に挑戦中。古(いにしえ)の剣豪にあやかり、流麗な駒捌(さば)きを見せることができるだろうか。

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田村康介六段、伊藤真吾四段、来訪

控え室の検討陣には新たに田村康介六段、伊藤真吾四段が加わっている。賑やかになってきた。ちなみに9月27日は羽生王座の、9月29日は藤井九段の誕生日。そこで昨日は食事会で誕生日を祝うケーキが出された(by河口七段)とのこと。

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(16時10分頃の控え室。二つの継ぎ盤がフル回転している)

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(田村六段(左)。写真右側では、鈴木八段(右)と勝又六段の検討が行われている)

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(伊藤四段(左)、千葉六段(右)。伊藤四段は河口七段と盤を挟んでいる)

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大盤解説会、開幕

大盤解説会が15時に開幕した。立ち見が多数出る盛況ぶりで、森内九段と安食女流初段の掛け合いで笑いを咲かせつつ進行していく。

森内「普段、棋士は持ち時間が少ない状態で夕食休憩を迎えることはないんです。王座戦も普段連盟でやるときには10時開始なんですけど、タイトル戦は9時開始なので」
安食「集中が切れることはあるんですか?」
森内「そうですね。慣れていない、ということはあるかもしれません」
安食「羽生さんはこの持ち時間が得意なんでしょうかねえ」
森内「あ、そうですよね。18連覇とか異常ですもんね。経験の多さっていうのがあるかもしれないですね」
安食「そうですよねー。たまには……(場内爆笑)」

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(解説会場。立ち見の方も多数)

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(森内九段)

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(安食女流初段)

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千葉幸生六段、来訪

勝又六段に続き、千葉幸生六段も控え室へ。鈴木八段らと盤を囲んで検討に参加。38手目△4六角の局面で▲8六角を検討している最中、羽生王座が▲8六角(39手目)と指す。「おっ、当たったよ。優秀な検討陣だ」と喜ぶ勝又六段に、「自画自賛だね」と河口七段。

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(優秀な検討陣。盤を挟んでいるのは鈴木八段(左)、勝又六段(右)。奥は河口七段(左)、千葉六段(右))

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(千葉六段)

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