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大盤解説会場では中村修九段と近藤六段に解説者が交代した。「千日手で大変なのは記録係ですよね。昔はコピー機がないので4通書いていた(現在は2通)んですが、深夜に朦朧として間違えると全部書き直しで」と近藤六段。本譜の解説に移る前には、角換わりの昔の形、今の形を語っていた。
16時過ぎ、大盤解説会では深浦九段が解説中。「戦う場所がなくて千日手になるのが怖いですよね」と話すが、表情は楽しげだ。ただ、千日手になる可能性は低く、戦いになるでしょうとも。すると今度は「成り駒をたくさん作って玉が上に出ていくと……こう、入玉になりやすいですよね」と、持将棋の可能性をほのめかす。「夜が楽しみですね」と本田女流三段。
千日手になったことで、15時に出される予定だったおやつは、休憩中に両対局者の部屋へと運ばれた。メニューは、羽生王座がバームクーヘンとホットコーヒー。中村六段がチョコレートケーキと紅茶。
15時26分、指し直し局が始まった。両者とも表情が険しい。
龍言では数多くのタイトル戦が行われている。館内には当時の対局者の揮毫が展示されている。2008年の第56期五番勝負、羽生王座に木村一基八段が挑戦したシリーズの色紙を見つけることができた。