カテゴリ

« 2013年9月 | メイン | 2014年7月 »

2013年10月

2013年10月 8日 (火)

夕食休憩に入る

Kifu2_49

18時、▲2六飛(図)の局面で夕食休憩に入った。夕食の注文は羽生王座がおにぎりセット(おかか、鮭、昆布)、中村六段が親子丼。飲み物は両者ともグレープジュース。対局は19時に再開される。

295001

294

※対局者と同じメニューを注文し撮影しました。 (文)

日が落ちて

288

287

278

283

(文)

中村六段、戦端開く

Kifu2_37

中村六段は▲4五歩(図)と突いて戦端を開いた。△同歩▲同銀△同銀▲同桂△4四銀▲4六歩と進めば、銀と桂をさばいて先手好調だ。このとき、3七のキズをあらかじめ金がカバーしている。

Kifu2_41

4筋に手をつけ、続いて▲1四歩(図)と端にも手を広げる。ここから激しい戦いに入っていくだろう。羽生王座の打った△6四角が攻防にどの程度働くかがひとつのポイントになる。
(文)

角換わり今昔

大盤解説会場では中村修九段と近藤六段に解説者が交代した。「千日手で大変なのは記録係ですよね。昔はコピー機がないので4通書いていた(現在は2通)んですが、深夜に朦朧として間違えると全部書き直しで」と近藤六段。本譜の解説に移る前には、角換わりの昔の形、今の形を語っていた。

A

手損のない角換わりの古い定跡。昔は飛車先は伸ばすものと決まっていた。現在は▲2五歩を保留することで▲2五桂の余地を作る順が主流になっている。ここから△3四歩▲8八銀△7七角成▲同銀△2二銀で下図。

B

先手が飛車先を伸ばしていた関係で、昔は△2二銀と上がっていた。図で▲2四歩△同歩▲同飛なら△3五角で後手よし。しかし先手が飛車先を保留するようになると、△4二銀とこちらに上がって中央にも備える手が主流になった。

C_2

本局の一手損角換わりは、図を見てわかる通り手損のない角換わりとは出だしがまったく異なる。似て非なる戦型である。

277

(文)

「夜が楽しみ」

16時過ぎ、大盤解説会では深浦九段が解説中。「戦う場所がなくて千日手になるのが怖いですよね」と話すが、表情は楽しげだ。ただ、千日手になる可能性は低く、戦いになるでしょうとも。すると今度は「成り駒をたくさん作って玉が上に出ていくと……こう、入玉になりやすいですよね」と、持将棋の可能性をほのめかす。「夜が楽しみですね」と本田女流三段。

272

271

(文)

戦型は一手損角換わり

Kifu2_19

指し直し局は、後手の羽生王座が一手損角換わりを選んだ。対する中村六段は4筋の歩を突く特徴的な布陣で臨む。▲4七銀~▲5六銀と腰掛け銀に構えるのは、手損のない角換わりでは主流になっているが、一手損では後手の手損が生きるとされあまり指されていない。先手の構想に注目が集まる。
(文)

おやつ

千日手になったことで、15時に出される予定だったおやつは、休憩中に両対局者の部屋へと運ばれた。メニューは、羽生王座がバームクーヘンとホットコーヒー。中村六段がチョコレートケーキと紅茶。

234003

236003

※対局者と同じメニューを注文し撮影しました。
(文)

指し直し局開始

15時26分、指し直し局が始まった。両者とも表情が険しい。

241

242

248

258

255

254

261

264

269

270

(文)

千日手が成立、指し直しに

Kifu_51

14時56分、図の局面で千日手が成立した。消費時間は▲羽生2時間24分、△中村2時間5分。残りの持ち時間を引き継ぎ、先後を入れ替えて30分後に指し直し局が行われる。
五番勝負はここまでの3局で、すべて先手番が勝っている。挑戦者にとって大きな千日手といえそうだ。

237

238001

(文)

名勝負の舞台

龍言では数多くのタイトル戦が行われている。館内には当時の対局者の揮毫が展示されている。2008年の第56期五番勝負、羽生王座に木村一基八段が挑戦したシリーズの色紙を見つけることができた。

137

016

138

187

(文)
=== Copyright (C) 2009 >>> The Sankei Shimbun & Japan Shogi Association === All Rights Reserved. ===