図の局面で検討を進めていた「若手チーム」の見解です。
「▲2八角や▲4六角が無難ですが、△7六銀と絡まれるとほどきにくい。後手に最低でも千日手の選択肢を与えてしまいそうです。それを避けるなら、ここで▲6四角と切るしかないと思います。以下△同金▲5四飛△同金▲同角成(参考図)として、次に▲7四歩を狙いにします。▲7四歩が入れば次は詰めろになるので相当の攻めです。ただ、▲5四同角成の瞬間が怖いところで、馬を抜かれるような順があると先手が負けそうです。一例としては▲5四同角成に△5七桂不成▲7九金△5九飛で次に△6九桂成の狙いです」(伊藤真吾四段、高見泰地四段、加藤桃子女流王座)
19時50分頃、実戦も若手チームの検討通りに進み、参考図の局面で羽生二冠が考えています。
(八雲)
図は羽生二冠が▲6七銀引に角を逃げずに△7二飛と回ったところ。
「ここで!」
「これがやりたかったのか」
「これは見えないなあ」
この手はまったく予想されておらず、検討陣からは驚きの声。
時刻は17時45分。まもなく夕食休憩の時間です。
(八雲)