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2022年7月

2022年7月25日 (月)

五番勝負日程

<第70期王座戦五番勝負 対局日程>

第1局 8月31日(水) 東京都港区「グランドプリンスホテル新高輪」
第2局 9月13日(火) 愛知県名古屋市「名古屋マリオットアソシアホテル」
第3局 9月27日(火) 京都府京都市「ウェスティン都ホテル京都」
第4局 10月4日(火) 神奈川県秦野市「元湯陣屋」
第5局 10月12日(水) 山梨県甲府市「常磐ホテル」

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以上で挑戦者決定戦の中継を終了致します。
ご観戦いただきまして、誠にありがとうございました。
五番勝負もどうぞお楽しみに。

(虹)

囲み取材

感想戦後、挑戦者になった豊島九段に改めて取材が行われました。

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── 王位戦、王座戦と続けてタイトル挑戦となりました。五番勝負の開幕に向けてどのような準備を。
豊島 体調を整えることと、序盤の研究も時間は限られていますが、その中でやっていけたらと思います。

── 永瀬王座との番勝負は2年前の叡王戦が印象深いですが、今回の王座戦はどのような感じになりそうですか。
豊島 持将棋とか千日手を目指すことはないですけど、まあでも、そうですね……あまり持将棋にはならない気がします。

── 今期の挑戦者決定トーナメントを振り返って。
豊島 初戦(近藤誠七段戦)や2回戦(丸山九段戦)は、結構悪い局面もあったので、勝ち上がっていけたのは幸運だったと思います。

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── 8年前の初挑戦について。
豊島 羽生(善治九段)さんが複数のタイトルを持たれていて、自分なりに精一杯指したのですが、内容的にも苦しい一局が多くて、一応フルセットまでいきましたが、最後はチャンスがない将棋だったかなと思います。

── 王位戦、王座戦と挑戦者になられて改めて無冠返上への思いは。
豊島 結構悪い内容で無冠になって、そのあとも負けが続いたので、挑戦は時間がかかるのかなと思っていましたが、意外といいペースで挑戦者になれているのかなと思うので、引き続き頑張りたいと思います。

── タイトル戦が続く中、王座戦の挑戦者決定戦を迎えましたが。
豊島 王位戦で負けが2局続きましたが、相手も変わりますし、3日ぐらい時間があったので研究して、あとは疲れを取って、という感じで今日の対局に臨みました。

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── 改めて永瀬王座の印象は。
豊島 昔は受け、粘り強さが主体のイメージでしたが、最近はシャープな将棋で鋭い攻めが持ち味。受ける展開も苦にしないという印象ですね。

── その印象を持ったうえで、五番勝負はどのように戦っていきますか。
豊島 自分の持ち味を出せる展開を目指すということと、すごく充実されている方なので、厳しい戦いにはなると思いますが、その中でチャンスを生み出していけたらと思います。

(書き起こし:夏芽、撮影:虹)

感想戦

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Img_8019b(感想戦は21頃まで行われた)

(虹)

局後インタビュー

終局後、感想戦の前にインタビューが行われました。

Img_7926p(挑戦者となった豊島九段)

── 一局全体を振り返って。
豊島 △5四金(22手目)から積極的に動かれて、あまり自信のない立ち上がりでした。そのあと攻める形にはなったのですが、駒損になったので角金交換のあたりは、あまり自信がないような気もしました。

── 夕食休憩のあたりは。
豊島 ▲6三歩(89手目)を打って結構迫れる形なのかなと思ったのですが、こちらの玉も危ない形なので分からなかったです。

── 王座戦は8年ぶり2度目の挑戦になります。
豊島 今期が始まったときは、挑戦は難しいのかなと思っていたのですが、思っていたよりかは成績が出ている感じがして、挑戦が決まったので五番勝負に向けてしっかり取り組みたいと思います。

── 永瀬王座の印象は。
豊島 永瀬王座は、鋭い攻めと粘り強い受けの両方を兼ね備えているイメージで、五番勝負は厳しい戦いになると思いますが、しっかりと準備して臨めたらと思います。

Img_7932p(大橋六段)

── 一局全体を振り返って。
大橋 あまり指したことがない将棋で、分からないところが多かったのですが、ただ、形勢というか模様がよくなった局面はあったと思うので、そのあたりでうまく指しきれなかったのが反省点かなと。

── 「模様がよくなった局面」とは具体的に。
大橋 角と金の交換になったあたりは、自玉が薄いのですが駒得なので、後手番としてはまずまずかな、という気はしていました。

── 今年度、高い勝率ですが、好調の要因は。
大橋 何か明確なものがあるのか分からないのですが、一局一局、精一杯やった結果かなと思っています。

── タイトル初挑戦まであと一歩でした。
大橋 本局は、もうちょっとうまくできたのかなという内容だったので、次に生かしていけたらと思います。

(書き起こし:夏芽、撮影:虹)

終局直後

Img_7989b(豊島九段が押し切って、王座挑戦権を見事獲得)

Img_7977b(大橋六段は華のある研究手を繰り出したが、どこで歯車が狂ったか)

Img_7935b(このあとは局後インタビュー、感想戦、囲み取材と続く)

【将棋王座戦、豊島将之九段が挑戦者に 大橋貴洸六段破る|日本経済新聞】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD254G80V20C22A7000000/

(虹)

豊島九段が挑戦者に

投了図

第70期王座戦挑戦者決定戦▲豊島-△大橋戦は、123手で豊島九段が勝ちました。終局時刻は20時15分。消費時間は▲豊島九段4時間49分、△大橋六段5時間0分(チェスクロック使用)。

勝った豊島九段は、8年ぶり2回目となる王座の挑戦権を獲得しました。

(夏芽)

大橋六段、一分将棋に

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大橋六段が持ち時間を使いきり、以降は一分将棋となります。

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少しさかのぼり、「豊島さんの一連の金やと金を寄せる攻めは深い読みが入っていて、96手目△6七歩成で金を取られても、99手目▲5八玉で逃げきれました。いまは▲4二桂成に角と金のどちらで取っても▲5二とが厳しい追撃です」と谷川十七世名人。実際にそう進んでいます。

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(虹)

どう決めるか

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夕食休憩が明けてからは攻め合いの手順となっています。進行の一例は▲6一成桂△同玉▲6五香△6七歩成▲同玉△6四歩に▲8五角で、以下△7一飛には▲4二桂成で寄り形。先手玉には詰めろがこない形なため、そのまま先手が押し切りそうです。

Img_7876_z2(控室では終局近しと見られている)

(虹)

夕食メニュー

Img_7908b(豊島九段が注文した「玉子とじそば」)

Img_7903b(大橋六段が注文した「なべ焼うどん」)

※いずれも撮影用の注文分

(虹)

夕食休憩

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この局面で夕食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲豊島4時間3分、△大橋4時間15分。夕食の注文は、豊島九段が「玉子とじそば」(やまがそば)、大橋六段が「なべ焼うどん」(やまがそば)。対局は18時40分に再開します。

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(豊島九段が早くに戻ってきた)

(虹)

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