第72期王将戦七番勝負第6局 Feed

2023年3月11日 (土)

大幸園でのタイトル戦は、2年ぶり4度目となります。これまでの戦績は以下のとおり。
今期番勝負とは裏腹に、大幸園での対局はすべて後手番が制しています。先手番の連勝が続くか、これまでの大幸園対局の結果どおりに後手番が勝つのか、注目が集まりそうです。

第70期 第5局 ▲渡辺明王将●-○△永瀬拓矢王座
第69期 第6局 ▲広瀬章人八段●-○△渡辺明王将
第67期 第2局 ▲豊島将之八段●-○△久保利明王将
Img_6711(揮毫する深浦九段)
Img_6712(田村七段。色紙は明日の大盤解説会の賞品となる)

2023031144上図△7五同歩の局面で羽生九段が15分を費やして12時30分となり、昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲羽生1時間20分、△藤井1時間44分。昼食は、藤井王将が佐賀牛の陶板焼き。羽生九段は佐賀みつせ鶏の唐揚げです。佐賀牛もみつせ鶏も、地元を代表する食材のひとつです。
Img_6635(藤井王将の注文)
Img_6629(サシがきめ細かい)
Img_6647(羽生九段の注文。うさぎの器はドレッシング)
Img_6640(唐揚げの大きさが目を引く)

大幸園は1972年(昭和47年)創業の老舗割烹料理店です。2017年(平成29年)には、創作料理店としてリニューアルオープンしました。地元、上峰町の食材をふんだんに使用した創作料理が名物です。また、佐賀平野を見下ろす景色は眺めがよく、春は桜やつつじ、秋はもみじを楽しめ、四季の移ろいを目の当たりにできます。
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Img_6579(佐賀平野を見下ろす。もっと天気のよい日なら、阿蘇山も見えるという)

【大幸園】
住所:〒849-0124 佐賀県三養基郡上峰町堤1651-109
電話:0952-53-2149
http://www.taikouen.com/

2023031140上図の角打ちで前例の△7三角から離れました。以下、▲6八飛△7三桂▲7五歩と進んでいます(下図)。2023031143深浦九段は△7五同歩は▲6四角△同歩▲3三歩成△同銀▲7四歩△同銀▲6四飛(変化図)の局面は、後手が銀取りを受けづらそう、と話します。
2023031151そして、▲7五歩の局面で後手の対応策として、△8四飛や△4六角、△7二金を挙げました。すべて違った展開になるので、藤井王将が時間を使うのでは、と予想しています。
Img_6611_2(深浦九段の話した順を再現する田村七段)
Img_6610(変化図から、さらに△8七歩成▲同歩△4五角と進めている)

10時30分、1日目午前のおやつが両対局者に運ばれました。藤井王将は佐賀県産いちごさんムースとアイスコーヒー。羽生九段は濃厚みるくぷりんとホットコーヒーを注文しています。ドリンク類は対局室に、そのほかは対局者用控室にそれぞれ運ばれました。

Img_6604(藤井王将の注文。王将クッキーも大幸園の手作り)

Img_6589_2(羽生九段の注文)

2023031136_2▲2六歩△8四歩の出だしから、戦型は角換わりとなりました。△3三歩の局面で、前例は▲永瀬拓矢王座-△羽生戦の1局に絞られました(叡王戦段位別予選九段戦、2022年、先手勝ち)。その将棋は、△3三歩から▲6五歩△同銀▲4六角△7三角に▲6八飛と進んでいます。

Img_6571(田村七段は前例を確認する)
Img_6584(深浦九段は継ぎ盤を動かす)

Img_6459(対局開始前、用意を整える鈴木廉三段。本日は奨励会三段リーグ最終日だが、鈴木三段は来期から参加する)
Img_6466(関係者は8時40分頃、着席した)
Img_6469(8時48分、先に入室したのは藤井王将)
Img_6479(ほどなくして、羽生九段も姿を見せた)