第70期王将戦七番勝負第1局 Feed

2021年1月11日 (月)

70108080手目の局面で昼食休憩。2日目午前は▲5五歩△同銀直▲6五銀△6八歩の4手指されました。佐々木大五段は大盤解説に出演し、次のように解説しました。

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永瀬王座は封じ手の▲5五歩が意外だったのか長考しました。渡辺王将は決断よく指し、永瀬王座は慎重に指している印象です。80手目の局面は先手が指せそうに思います。701080s3△6八歩に▲同飛△6七歩▲6四銀△同銀▲5四歩で参考1図。そこで(1)△4二玉は、▲6七飛△6六歩▲同飛△6五歩に▲同飛!が好手です。以下△6五同銀▲6四角△5一玉▲5二銀△同玉▲5三歩成=参考2図と進みます。701080s4参考2図で△4一玉は▲3三角成から▲4二銀があります。△4一玉ではなく△6一玉も▲7四桂が厳しいです。どちらも3三銀の質駒が大きいです。

ですので参考1図の▲5四歩には(2)△同玉が最善だと思います。後手は玉形の修復が難しいので、以下▲6七金には攻めに活路を求めたいです。
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図の80手目△6八歩の局面で昼食休憩に入りました。消費時間は▲渡辺5時間5分、△永瀬5時間42分。
2日目からスローペースになるのは、よくあることですが、封じ手▲5五歩を含めて午前に4手しか進みませんでした。
対局は13時30分再開です。

竹の丸はかつて掛川城の郭(くるわ)でした。防衛上の重要拠点で重臣の屋敷地だったそうです。現在の建物は明治期に地元の豪商が建築したものです。豪華な造りから当時の権勢を感じられます。内部には過去の王将戦の揮毫が飾られていました。

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Dsc_3091(館内に飾られていたカレンダー。歌川広重の東海道五十三次・掛川宿)

70107910時50分、2日目開始から1時間50分で▲5五歩△同銀直▲6五銀の3手しか進んでいません。ハイペースで進んだ1日目からは一転、2日目はスローペースです。ここからが難所ということでしょう。永瀬王座はひざ掛けを取り去り、上着を脱ぎました。いよいよ熱が入ってきたようです。

Dsc_3075(控室に映し出されたプロジェクターの映像)

1日目の夜、伊藤匠四段が控室に立ち寄り、神谷八段[リンク]、森内九段[リンク]の順で続いたコラボ色紙のトリを務めました。先輩からの無理難題にしっかりと3文字目を付け加えていました。

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Dsc_2874(数枚ある色紙のひとつ。竜、馬ときての「と」は、ある棋士を意識した?)