(インタビューに応じる藤井聡太王将)
【藤井聡太王将インタビュー】
--▲9八香(23手目)から穴熊を目指されましたが、駒組みの思惑はどのようなものがありましたか。
「▲6六銀と上がると玉を固めることはできるのですが、一方で攻め駒が少なくなる懸念もあったので、うまく手を作っていけるかがポイントと思っていました」
--昼食休憩(42手目△7四歩)明けからなかなか手が進まない時間が続きましたが、そのあたりはどう見ていましたか。
「こちらの駒が偏っている陣形なので、どういう風に動きを見せるか、難しいところと思っていました」
--菅井八段の△4五桂(46手目)から流れが速くなりました。
「1手1手が難しいと思っていました。後手の8四角を押さえ込めるかがポイントになったと思っていました」
--50手目△7三歩で封じ手になりました。1日目の形勢はどう判断していましたか。
「8四角がどうなるかがポイントで、1歩渡すと△6五歩が厳しい手になるケースが多いのですが、うまくプレッシャーをかけていけばと思っていました」
--2日目午前は、角をめぐる攻防になりました。
「(53手目は)▲8六歩と突くか▲7七銀引か迷っていて、本譜(▲8六歩以下)はどこかで▲7七銀引の余地を作って指そうと思っていました」
--今日の午後は形勢がよさそういう声があったのですが、ご自身ではどのあたりで形勢のよさを自覚されましたか。
「▲4二歩と垂らして、と金で攻めがつながる形ができたと思っていました」
--2日間の将棋を振り返って、あえて勝因を上げるとすればどのあたりでしょうか。
「どこがポイントかはすぐわからないですが、こちらの玉が安定した形で戦いを起こすことができたので、ペースをつかむことができたと思います」
--第3局への抱負をお願いします。
「すぐ来週にあるので、この状態を保って臨みたいと思います」
(菅井竜也八段)
【菅井竜也八段インタビュー】
--1日目の駒組みはどういう思惑で進めていましたか。
「一局の将棋と思っていました」
--封じ手(50手目△7三歩)の形勢判断はいかがでしょうか。
「(苦笑いのあと)ちょっともう、封じ手の前に敗着を指してしまって……、お話にならないですね」
--早い段階で悲観されていたということですか。
「△8四角▲7四歩(45手目)に△同銀と取る手しか考えていなかったのですが、自分でも、なんで△4五桂と指してしまったのか……。いや、びっくりしました」
--第3局は先手になります。ホームグラウンド(岡山県)に近い対局場(島根県)です。
「島根県は昔から行っている場所なので、少しでもいい将棋を指せるようにがんばります」