2018年2月
両対局者が大盤解説会場に
終局直後
すぐに主催紙インタビューが行われました。まずは久保王将から。
――相振り飛車戦となりました
久保 定跡形とは違って一手一手が難しい戦いが続きました。
――封じ手で仕掛けました
久保 1手待ちたいところでもあったりして、迷いました。
――仕掛けに成算はありましたか
久保 うまくいっているようでそうでもないようなという感じで、こちらの玉形が薄く、怖いところでもありました。
――その後はいかがでしたか
久保 端からの攻めが手になりそうになく、自信がないところもありました。
――こうやっておけばよかったというような手はありますか
久保 100手目に指した△1一飛をもっと早く指しておけばよかったかもしれませんが、手の組み合わせが難しかったです。
――勝ちになったと思われたところは
久保 120手目に△4一飛と回って詰みに利いてきそうなところになって、いけそうかなと。ただ、最後まで分からない将棋でした。
――3勝目を挙げて、防衛まであと1勝となりました
久保 次に向けて、またしっかり準備していきたいと思います。
続いて豊島八段にインタビューが行われました。
――今シリーズ3度目の相振り飛車戦を選ばれました
豊島 予定の作戦でした。
――封じ手のあたりはいかがでしたか
豊島 攻められるのはかなり嫌でしたが、どう待ってどう受けるか難しいところでした。ただ、本譜はちょっとしっくりこない展開になってしまいました。
――その後はいかがですか
豊島 ▲5五桂(79手目)と打ったあたりは難しくなったように思ったのですが、まだ悪かったかもしれないです。
――終盤はいかがでしたか
豊島 △7五桂(92手目)と打たれたところは何かありそうに思ったのですが分かりませんでした。▲6三銀成(101手目)でなく▲8一銀だとどうだったかですが、それでもダメかもしれないです。本譜は△7四銀(104手目)ではっきり悪くなったように思いました。
――これでシリーズは1勝3敗となりました
豊島 切り替えて頑張ります。
久保王将が勝ち、防衛まであと1勝
七番勝負第4局は130手で久保王将の勝ちとなりました。終局時刻は19時12分。消費時間は▲豊島7時間58分、△久保7時間58分。対戦成績は久保王将の3勝1敗となりました。第5局は3月6日(火)から7日(水)にかけて、島根県大田市「さんべ荘」で行われます。