2015年7月 7日 (火)

銀波荘は1955年創業。今年で60周年を迎えます。現在は記念の特別企画中。60年の間に銀波荘で行われたタイトル戦は本局で91を数えました。館内には昔の対局を伝える写真や色紙が飾られています。控室で使われている継ぎ盤の駒も銀波荘所蔵のものですが、駒箱の蓋には大山康晴十五世名人の揮毫が。銀波荘でタイトル戦が開催されて以後に名人と王将の二冠を保持していることから、昭和40年代のものと推測されます。

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副立会人の松尾八段にここまでの解説をお願いしました。

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「△3四歩(1図)はやや意外でした。羽生さんは△8四歩が多いので。でも△3四歩もたまに指しますね」

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「横歩取りは後手番が誘導する戦型で、どの形にするか、ある程度選択できます。なので用意の手を出しやすいという面はあります。若手の人が新しい指し方を生み出しているイメージですね」

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△5二玉(3図)はそれまで4一玉型が主流だった横歩取りに新風を起こした手です。昔ながらの中住まいだけでなく、中原囲いなど別の囲い方との組み合わせが新しく、松尾八段はこの指し方で第41回升田幸三賞を受賞しました。「これに対しては▲6八玉、▲5八玉、▲4八銀が対策として多いですね」

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「△7四飛(4図)は水面下で有力視されている手で、先手の居玉+▲3六歩をとがめにいっている感じです。次に△7六飛と走れば△8八角成の先手になります。4図で▲3五歩と飛車の横利きを通す手には、たとえば△2五歩と打ちます、横に逃げると角を打ち込まれる隙が多いですから、▲同飛でしょうか。以下△7六飛で、次に△8八角成~△3三桂と動く手もあって、先手がちょっと怖い感じです。居玉がたたる可能性があると思います。私は▲6八玉と△9四歩の交換がある形ですが、そういう順を公式戦で指しました」

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「先手は銀を繰り出してじわじわ圧力をかけて、押さえ込みを目指します。飛車を圧迫する展開にできればいい感じです。後手は金銀が前に出ていないので、歩で軽く手を作っていくことになりますね。好みの分かれる展開ですが、私は後手のほうが好みです。先手のほうが神経を使うイメージ。あまり堅くないので、一発大振りのパンチが当たってしまうとまずいです」

15時、対局室におやつが運ばれました。羽生王位はクッキー、レモンティー。広瀬八段は和菓子、ホットコーヒー。クッキーは岡崎の「二十七曲がりせんべい」。二十七曲がりとは、岡崎城防衛のために作った、曲がりくねった道のこと。波打つワッフル風のクッキーでクリームをサンドしたお菓子です。和菓子は「朝顔」という練り菓子です。控室にもケーキと和菓子が差し入れられ、関係者も一息つきました。2日制の長丁場、松尾八段は「今日はあんまり進まないと思います」と話しています。

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控室ではサイン色紙の準備が進んでいました。2日目に行われる大盤解説会で、次の一手クイズの景品になります。写真は室田女流二段が揮毫する場面です。

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12時30分、図の局面で昼食休憩に入りました。昼食は羽生王位が鰻丼(肝吸い付き)、広瀬八段が将棋弁当(赤だし付き)。うなぎは地元愛知県一色町の一色産うなぎ。将棋弁当はマス目に区切られ、真ん中に駒形の煮物、「玉」子焼き、豚の「角」煮、茶碗蒸しには「銀」杏が入っています。この対局のために銀波荘の板長が考案した特別メニューとのことです。対局は13時30分から再開されます。

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(タブレット端末を使った記録でも、紙の棋譜用紙に記録をつける。対局者はこの棋譜用紙を見て時間の使い方を確認できる)

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