▲2二竜(図)に控室では悲鳴が上がりました。この図だと前回記事で触れた△1三角の筋があります。事件です。しかも伊藤二冠は、検討を上回る手順を指しました。△3五角!▲2六歩△1三角が妙手順。▲2六歩を打たせることで先手玉を狭くして、より寄せやすい形に持ち込ました。
ちなみに▲2二竜の前に検討手順の▲6五同香△同桂が入っていた場合、△3五角▲2六歩△1三角に▲7四桂△7三玉▲1三竜△3五桂▲8二角以下、後手玉に詰みがありました。本譜は▲7四桂を指せず、銀も1枚足りないので詰みません。
*お~いお茶杯第67期王位挑戦者決定戦 
2026年5月28日 (木)
先手よし
(1)▲8六桂(図)で評判は「先手よし」。▲7四桂以下の詰めろです。ほかに(2)▲6六桂も魅力的でしたが、▲8六桂のほうが6七香の利きを止めていないので△6五角がありません。ちなみに(3)▲2二竜は△1三角!▲同竜△3五桂で逆転していました。
高見七段は▲8六桂に△6五銀▲同香△同桂と香を手にして先手玉に迫る勝負手順を模索していますが、△6五同桂に▲2二竜と攻防に利かされると、まだ先手玉は詰まないようです。

図の局面、伊藤二冠は先手玉が詰めろになるところまで持っていきました。対して羽生九段は▲3四角の合駒請求。藤井猛九段は「激戦」とうなっています。
図の局面で伊藤二冠が手を止めています。△4五馬と△8五飛の分岐点。残り時間は▲羽生45分、△伊藤38分。伊藤二冠は、図の局面で20分以上も考えています。控室の検討では、△4五馬と△8五飛のどちらも先手がやや有利との評判に傾いています。あるいは第3の手をひねり出す必要があるのかもしれません。
攻め合いに突入しています。藤井猛九段は図から▲6八香△5八銀▲4八玉△4九銀成▲3七玉△4五馬▲4六桂△3六馬▲2八玉△2七歩▲1七玉△4五角(変化図)という、ギリギリの手順を示しました。
先手玉は端まで追い込まれて危険極まりないですが、後手も決めきるのは容易ではなく、変化図の最後は△4五角と逃げるしかありませんでした。変化図は相変わらず激戦のようです。上記手順の途中、△4五馬に△8五飛も検討されましたが、後手がうまくいかないようです。



