お~いお茶杯第66期王位戦七番勝負第2局 Feed

2025年7月15日 (火)

定刻の18時を迎えると、すぐに永瀬九段は封じる意思を示しました。封じ手用紙や封筒など一式を持って、別室に向かいます。藤井王位は盤に視線を向けたまま、永瀬九段の帰りを待ちます。数分で永瀬九段は席に戻り、藤井王位に封筒を渡します。藤井王位は封を確認し、自らもサインをして永瀬九段に返し、最後は永瀬九段から福崎九段に手渡されて1日目が終了しました。
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2025071575永瀬九段が1時間30分を超える長考中です。控室の福崎九段は「先手は▲9五歩からの香取りがあって方針がわかりやすいのに対し、後手の次の手がまったくわかりません。自力で最善手を見つけるのは至難の業です」との見解を示しました。後手は飛車角の働きが弱く、使い方に苦労しそうです。福崎九段と船江七段は△5四歩▲4六銀△3一飛の順を候補に挙げましたが、やはり▲9五歩で後手が忙しいようです。
17時20分、控室ではこのまま封じ手に入る可能性にも触れられました。
Img_9645 (解説する福崎九段)

大阪から有馬温泉に向かうには、電車とバスの2つが主なルートです。電車の場合、JR大阪駅からJR神戸線で三ノ宮駅に向かい、神戸市営地下鉄に乗り換えて谷上駅経由し、さらに神戸電鉄を利用して有馬口駅、そして有馬温泉駅と乗り継ぐルートが一般的で、所要時間はおよそ1時間です。ほかに、バスを利用する方法もあり、新神戸駅や三宮駅、大阪駅など主要駅から発着する直行の高速バスが便利です。これらのバスは乗り換え不要で、所要時間は新神戸や三宮から約45~50分、大阪からは約1時間です。
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Img_9633(大阪駅発の阪急バスは、中の坊瑞苑の裏手に止まる)

中の坊瑞苑は王位戦と馴染みが深く、七番勝負の開催は今期で43期目となります。昨年、藤井王位はこの地で第5局を戦って防衛に成功。5連覇を達成し、永世王位の称号を獲得しました。
Img_9437(おみやげ処)
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Img_9434(番勝負開催の記念撮影は、屋外で撮られる場合が多い。昨日はあいにくの雨で撮影は室内だった)

2025071571上図▲9四角成は、午後のおやつの時間となる15時頃に指されました。永瀬九段はここまでほとんど時間を使わず指し続けていましたが、馬捨てを見て手を止め、本局で初めてまとまった時間を投入しています。△9四同香以外に、△2八桂成と捨てて先手陣を乱す手段もあるようです。しかし、船江七段は「▲2八同金で飛車先が通るため、お手伝いになる懸念もあります」と見解を示しました。
2025071574そして15時30分、約30分を消費して△2八桂成と捨て、▲同金に△9四香と局面が動きました。現状は▲銀△角の交換ですが、▲9五歩から香を取りきれれば、先手の2枚換えに駒割りが変わります。

Img_9644(検討を続ける船江七段)