上図▲9四角成は、午後のおやつの時間となる15時頃に指されました。永瀬九段はここまでほとんど時間を使わず指し続けていましたが、馬捨てを見て手を止め、本局で初めてまとまった時間を投入しています。△9四同香以外に、△2八桂成と捨てて先手陣を乱す手段もあるようです。しかし、船江七段は「▲2八同金で飛車先が通るため、お手伝いになる懸念もあります」と見解を示しました。
そして15時30分、約30分を消費して△2八桂成と捨て、▲同金に△9四香と局面が動きました。現状は▲銀△角の交換ですが、▲9五歩から香を取りきれれば、先手の2枚換えに駒割りが変わります。
(検討を続ける船江七段)