お~いお茶杯第63期王位戦七番勝負第4局 Feed

2022年8月24日 (水)

 第4局の渭水苑(いすいえん)は、徳島対局では恒例となっている会場。元々は故・和田吉郎氏が住むために建てられた1,000坪の邸宅で、1980年に料亭として開業しました。「渭水」には水のように人が集まり、憩い、栄えるという願いが込められており、挙式場、宴会場としても利用されています。

 庭は茶庭、池泉庭園、枯山水庭園の3種があり、枯山水庭園を設計したのは浅野二郎氏。2018年の「将棋の日」には、日本将棋連盟から感謝状が贈られています。藤井王位は前期に続いて2回目、豊島九段は4回目の来訪です。

渭水苑

渭水苑

枯山水庭園

池泉庭園

庭園

感謝状

対局室

【渭水苑】
〒770-8053徳島県徳島市沖浜東1-54(電話:088-626-0080)
http://www.isuien.com/

▲5六同歩

時刻は11時30分を回り、▲4五銀以下△5五銀▲5六銀△同銀▲同歩で銀交換になりました。この交換自体は過去にも例はありますが、先手玉が5八の地点にいる点が珍しく、データベース上での同一局はなくなっています。

武市七段
(副立会人の武市七段は地元・徳島市の出身)

色紙
(色紙に書いているのは、しのぎの問題。自玉の詰めろにどう対処するか)

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(こちらは近日発売される武市七段の新刊)

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▲4五銀

10時30分、盤上は相腰掛け銀に進み、藤井王位が積極的に▲4五銀とぶつけていきました。以下△同銀▲同桂△4四銀には▲6三銀が継続手。以下△同金に▲7二角で飛車金の両取りが決まります。

一方、控室の木村九段は「意外なタイミング」とコメント。▲4五銀以下△6三銀▲5六銀△5四銀の進行だと元の局面に戻りますが、後手は▲4五銀に△5五銀や△5二玉なども考えられ、豊島九段の次の一手に注目です。

木村九段
(木村九段は、藤井王位とも豊島九段とも、この王位戦で七番勝負を戦った)