第60期王位戦七番勝負第1局 Feed

2019年7月 2日 (火)

大盤解説会は対局2日目の7月4日14時から「中日新聞社本館6階ホール」で行われます。事前申込制で応募は締め切られています。解説者は澤田真吾六段、聞き手は中澤沙耶女流初段。東西の将棋会館では、第1局の解説会はありません。

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本局はニコニコ生放送とAbemaTVで動画中継されます。出演者は次のとおりです。

【ニコニコ生放送|ニコニコ将棋チャンネル】
https://ch.nicovideo.jp/shogi

1日目は解説なし。2日目は豊川孝弘七段と北村桂香女流初段。
本放送とは別にプレミアム会員限定評価値放送あり。

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【AbemaTV|将棋チャンネル】
https://abema.tv/now-on-air/shogi

1日目:中村修九段、安用寺孝功六段、宮宗紫野女流二段、北村桂香女流初段
2日目:山崎隆之八段、増田康宏六段、本田小百合女流三段、貞升南女流初段

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両対局者は明日に備えて早めに退場。代わって、杉本八段、澤田六段、中澤女流初段が登壇し、第1局の見どころを語りました。

Dsc_1741(左から杉本八段、澤田六段、中澤女流初段)

杉本「豊島王位と木村九段のこれまでの対戦は、横歩取りだったり角換わりだったりと多岐にわたっているんですよね。澤田さんと中澤さんの予想はいかがですか」

澤田「そうですね……。相居飛車は間違いないでしょう。しかし先後がどうしてもわからないので。まあ矢倉、横歩取り、相掛かり、角換わりのどれかかなと。これだけ言っておけば当たると思います」

中澤「2日制ですし、相矢倉のじっくりした戦いが見たいです。ほかには右玉ですね。私がよく指すので(笑)」

杉本「ほほお、マニアックだね」

澤田「右玉は膠着状態になりやすいので、引き分けの可能性もありますね。少し怖いところです」

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杉本「私の予想はどちらが先手番になっても▲7六歩か▲2六歩を指すということ。予想できるのはそれだけです」

澤田「確かに両者とも▲7六歩か▲2六歩以外指したことがなさそうです。中澤さんの予想手はいかがですか。7六、2六以外で」

中澤「え、ほかの手ですか。それ以外だと難しいです……。えー▲9六歩はいかがでしょう」

澤田「ないですね。それは(場内笑)」

杉本「奇をてらうタイプではないですからね。それはなさそうです(笑)」

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中澤「大盤解説会は明後日(4日)からですね」

杉本「私も途中で解説会に行くかもしれません。そのときは澤田さん、対局場のほうをお願いしますよ。交代交代ということで」

澤田「解説会場は中日新聞社さんなので、どうなるかですね。ではこのあたりで締めましょうか。終わらなくなっちゃうので」

杉本「そうですね。ではファンの皆さま、明日からの王位戦の2日間の対局をじっくりと楽しんでください。よろしくお願いします」

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Dsc_1867(閉会の辞 鷲見卓・中日新聞社取締役事業担当)

両対局者は、地元の子どもたちから花束の贈呈を受けたあと、第1局に向けての意気込みを語りました。

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Dsc_1650(左から木村九段、野村櫂さん、長澤魁さん、豊島王位)

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「私は愛知県一宮市の出身でして、今回の名古屋での対局を楽しみにしていました。先ほど対局場のか茂免さまに検分でうかがわせていただいたのですが、名古屋の中心部に風情のある場所があるんだと驚き、素晴らしい環境を用意していただいて感謝しています。今シリーズの相手の木村九段は大先輩ですし、防衛戦という感じはしないのですが、私の攻めがどれだけ通用するかというところが大事になってくるかなと思います。まだ愛知での対局で勝ったことがないので、今回こそ皆さまにいいところを見せたい気持ちはありますが、焦らず冷静に指していけたらと思います」(豊島王位)

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「関係各位の皆さまには、大変快適な対局場をご用意していただきました。お礼申し上げます。豊島王位は隙のない相手ではありますが、人間でもありますし、このシリーズを通して隙のようなものを見つけられればと思います。王位戦には毎回、悔いのないようにと思って臨んでいるのですが、終わってみれば悔いだらけです。今回こそ悔いの残らないよう戦いたいと思います」(木村九段)

Dsc_1262(大島宇一郎・中日新聞社代表取締役社長)

「豊島さんは去年、王位を獲得し、名人と棋聖のタイトルも所持しており、棋界で頭ひとつ抜けている存在で、多彩な攻めを繰り出す棋風でも知られています。対する木村九段は挑戦者決定戦で羽生善治九段を破っての挑戦。独特な受けの棋風の持ち主です。今回の記念の扇子に1文字ずつ書いていただきましたが、豊島さんは『究』、木村さんは『極』と揮毫し、期せずして『究極』となりました。最強の矛である豊島さんと、最強の盾である木村さん。まさに究極の攻めと受けの対決が、これから名古屋で指されるということで、私も期待感に満ち満ちています。中日新聞社でも大盤解説会が開かれますので、皆さま、ぜひお越しください。ではおふたり、明日からの対局、頑張ってください。応援しています」(大島社長)

Dsc_1876(今期の記念扇子)

Dsc_1294(佐藤康光・日本将棋連盟会長)

「今期の王位戦は豊島王位に木村九段が挑戦する、世代間対決となりました。豊島さんは三冠保持者ということで新時代の旗手。木村さんは317手、207手と長手数の熱戦(菅井竜也七段との2局=リーグ戦とプレーオフ)を制しての七番勝負に登場となりました。タイトル戦は7回目、王位戦は4回目の挑戦ということで、期するところもあると思います。王位戦は夏の長い期間の勝負になるのですが、皆さまにはご注目をいただき、両対局者には素晴らしい勝負を期待したいと思います。地元の皆さまにはお世話になりますが、どうかよろしくお願いします」(佐藤会長)

Dsc_1342(大村秀章・愛知県知事)

「王位戦60周年、おめでとうございます。今年も歴史に残る王位戦になることを期待したいと思います。豊島王位は初防衛、木村九段は3年ぶりの七番勝負登場で初のタイトルを目指すという、話題の多い対戦となりました。この名古屋の地で、竜虎相うつ素晴らしい対局が繰り広げられることを祈念して、お祝いのあいさつとさせていただきます」(大村知事)

Dsc_1373(河村たかし・名古屋市長)

「どうも、日本一給料の安い市長です(場内笑)。名古屋市は中日新聞社さんと共催で、こども王位戦というのをやっていまして、今も募集中です。やはり伝統文化を守るのは人間の務めだと思うので、両対局者には熱戦を期待いたします」(河村市長)

Dsc_1396_2(河津市三・中日新聞社常務取締役編集担当が乾杯の発声を務めた)

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