第59期王位戦七番勝負第1局 Feed

2018年7月 5日 (木)

82図は16時20分頃の局面。
前譜から先手の攻めが好調に続いていますが、後手も懸命の粘りで決め手を与えず踏み留まっています。検討陣の形勢判断は先手優勢で変わりませんが、先手の明快な勝ち筋も見えていません。
「後手が決め手を与えず頑張っていますが、逆転の目はなかなか見えてきません。この後も苦しい局面が続きそうです」(杉本七段)

Img_8567 16時30分頃、大盤解説会場に谷川九段がスペシャルゲストで登場している。

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66図は15時頃の局面。
控室の検討陣は▲6一飛成で後手の受けが難しいと見ていました。しかし、菅井王位の選択は▲9一飛成。これには△7一歩の受けがあるため、▲6一飛成より厳しさで劣ります。そこで▲6一飛成以下の変化を再検討したところ、△6二飛と合わせる手が指摘されました。以下▲5一竜に△5三銀(下図)と引くのが好手です。この手は▲4一銀成なら△4二銀と歩を払い、▲4一歩成なら△5二飛▲同竜△4一金と攻め駒を取りながら竜を弾いて受ける狙いです。

「この変化は後手がまだまだ粘れますね。これを嫌って菅井王位は▲9一飛成を選んだのだと思います」(控室を訪れた杉本昌隆七段)

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Img_8548控室に訪れた杉本七段。谷川九段と検討を続けている。

15時少し前に対局者におやつが運ばれました。注文は菅井王位が「フルーツ盛り合わせ」と「アイスコーヒー」、「オレンジジュース」、豊島八段が「メープルシロップのムース リンゴのケーキ フルーツ」と「紅茶」です。

Img_8540 菅井王位の注文品。

Img_8546 豊島八段の注文品。

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14時27分、昼食休憩明けから延々と考え続けていた豊島八段は、1時間15分の長考で△9九角成としました。控室で予想されていた△5五歩に比べると、▲5四飛と切る手があるためリスクの高い手ですが、ここを勝負どころと見て踏み込んだと思われます。この長考で豊島八段の残り時間は55分に。菅井王位は3時間10分残しています。

Img_8508 14時から大盤解説会が始まった。雨天の中、多くの人が来場している。

Img_8512 糸谷八段と里見女流四冠が登場。

Img_8523 戦型予想は2手で外れました、と糸谷八段。

Img_8516 菅井王位とは同い年の里見女流四冠(里見女流四冠が早生まれで学年は1つ上)。