2018年7月 5日 (木)

受けの変化例

66図は15時頃の局面。
控室の検討陣は▲6一飛成で後手の受けが難しいと見ていました。しかし、菅井王位の選択は▲9一飛成。これには△7一歩の受けがあるため、▲6一飛成より厳しさで劣ります。そこで▲6一飛成以下の変化を再検討したところ、△6二飛と合わせる手が指摘されました。以下▲5一竜に△5三銀(下図)と引くのが好手です。この手は▲4一銀成なら△4二銀と歩を払い、▲4一歩成なら△5二飛▲同竜△4一金と攻め駒を取りながら竜を弾いて受ける狙いです。

「この変化は後手がまだまだ粘れますね。これを嫌って菅井王位は▲9一飛成を選んだのだと思います」(控室を訪れた杉本昌隆七段)

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Img_8548控室に訪れた杉本七段。谷川九段と検討を続けている。