第57期王位戦七番勝負第1局 Feed

2016年7月 5日 (火)

おはようございます。

第57期王位戦七番勝負第1局は本日9時開始です。

【本日のスケジュール】

~9時:対局準備~振り駒
9時:対局開始
10時頃:おやつ
12時30分~13時30分:昼食休憩
15時頃:おやつ
18時~:封じ手


中日新聞 囲碁・将棋
きょう王位戦開幕

Img_3001今朝の犬山市は快晴。真夏の日差しが照りつけている。

2016年7月 4日 (月)

【今期王位戦の見どころ】

Img_2914立会人・石田和雄九段(右)、副立会人・北浜健介八段(左)。

石田「ちょっと一言。私は岡崎で生まれたのですが、戦乱のころにさかのぼりますと、このあたりが戦国時代の中心になりました。それで徳川家康に仕えた三河武士の中心だったのが、犬山城の城主の成瀬正成でした。家康に惚れ込んで『(徳川家康の眠る)日光の東照宮で死にたい』といって、家臣が行くようなふりをして亡くなったのです。岡崎と犬山は深い縁があるんですね。見どころは若い人にお任せします。では、どうぞ」

北浜「副立会人を務めます、北浜です。よろしくお願いします。この二人の対戦は2年ぶりです。当時は矢倉や角換わりが指されました。2年たった現在は、棋界全体の傾向として矢倉が減って、横歩取りが増えたと思います。ですので、横歩取りや角換わりが中心になるのではないかと思います」

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石田「木村さんはどちらかというと矢倉でじっくりした将棋ですよね」
北浜「そうですね。矢倉が得意ですが、もともとは横歩取りも得意にされていて、現在の棋界全体でも多く指されています」
石田「羽生さんはほかの棋戦でも横歩取りをみんなにやられて、狙い撃ちにされている感じもありますねぇ」
北浜「ただ、もうそろそろ横歩取り対策が練り上がってきたのではないかと思います。明日の振り駒次第ですが、もしかしたら、羽生王位が後手で指すかもしれません」

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石田「はー、なるほどねぇ。私は矢倉になるかと思いましたが、現役の北浜さんの意見は横歩取りでした」
北浜「石田先生がおっしゃるように、矢倉になる可能性は十分あると思います。スコアはフルセットに近い接戦になると思います」
石田「横歩取りになると1日目から目が離せませんね。第1局は大事ですしね。夏場の転戦で、体力も影響しますね。好勝負を期待しましょう」

【来訪棋士】

Img_2771 澤田真吾六段。

Img_2982 中澤沙耶女流初段(右)。

【閉会の辞】

Img_2986田中宏明・中日新聞社一宮総局長。

本日の更新は以上で終了いたします。
対局は明日9時開始です。お楽しみに。

(書き起こし=銀杏)

【花束贈呈】

Img_2775プレゼンターは佐藤美音さん(左)、畑幸佑さん(右)。

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【対局者決意表明】

Img_2806羽生善治王位
「皆さんこんばんは。今回このように盛大に開催してくださりありがとうございます。王位戦は夏の最中に開催されるイメージがあります。今回も猛暑の中で開幕となりました。ですが、今日は夕方に雨が降って過ごしやすくなったかなと思います。犬山での対局は今回で2回目になります。王位戦は持ち時間が8時間の2日制です。しっかりコンディションを整えて、ファンの方の暑さを吹き飛ばせるように頑張りたいと思います」

Img_2851挑戦者・木村一基八段
「……。ちょっと緊張しております。今回、2年ぶりに挑戦者になることができました。私は犬山は初めてです。川が雄大に流れる風景を見ていると、心なしかいい内容の将棋を指せるのではないかと思います。犬山城も対局のあとに訪れたいと思っています。最近は若い人が活躍して話題になっています。優秀な人が増えるのはいいですが、元気なオッサンが出てきてもいいと思います。どのような内容になるかわかりませんが、力いっぱい指したいと思います」

(書き起こし=銀杏)

【主催者挨拶】

Img_2663河津市三・中日新聞社常務取締役編集担当。
「私は下手の横好きですが、将棋が好きです。私自身、今回の対局を楽しみにしていました。
王位戦は今回で57期。羽生王位はすべてのタイトルを総なめにして、長年第一人者として君臨しています。木村八段は王位戦男という印象があります。2年前の対戦も羽生-木村戦でした。粘り強い棋風で、いつか王位を取ると期待しています。
中国の故事で、人間が育っていくとき、海の中で潜む潜龍、水から顔を出して世の中を見渡す見龍、飛躍して天に向かう昇龍、世界中を回って落ち着いた飛龍、円熟して第一人者になると雲龍、この5つに姿を変えるとされています。近年は見龍や昇龍が目立ちますが、今回の対決は雲龍と飛龍の戦いではないかと思います。円熟した戦いを見せてくれるのではないかと思います」

Img_2686谷川浩司・日本将棋連盟会長。
「駅から川沿いを歩いてホテルにきましたが、犬山城が近いと知りませんでしたし、木々の緑の落ち着く環境がありまして、対局者も気持ちよく指せるのではないかと思います。
羽生王位と木村八段は2回目の対戦となりました。羽生王位は20代での活躍もすごいですけど、40代になってから復位されて現在があるのはすごいことです。20代が挑戦者になる中で、勝ち上がってきたことは大変価値のあることだと思います。木村八段の王位戦七番勝負は3回目ですが、過去2回とも7局指しています。今回もがっぷりとした大熱戦が期待されます」


【歓迎の言葉】

Img_2715山田拓郎・犬山市長。

「歴史と文化あふれる犬山市、歴史と権威ある王位戦の対局としてはいい舞台ではないかと思い、この地を選んでくださったこと大変感謝しております。心から歓迎を申し上げたいと思います。
私は語れるほどではありませんが、小さいころに父と指したり、当時は谷川会長の名前のついたファミコンソフトをやったりしました。先ほど名刺交換をさせていただいたら、『えっ、あのゲームソフトの谷川さんだ』と感動しました。
その程度の知識ですけど、指すときのパチッという音が快感でして、棋士の指し方はかっこいいなと思ったものでした。
私は羽生王位、木村八段と同世代です。そのお二人の対決、いい勝負が展開されることをうれしく思っています」


【乾杯】

Img_2724臼田信行・中日新聞社取締役名古屋本社編集局長。

「前夜祭に出席させていただいて、羽生王位やそのときどきの挑戦者が、つたない質問にも応じていただける。緊張感やプレッシャーのある中でも、私たちや子どもたちに丁寧に接してくださり、一流の人たちはこのような方なのだろうなと心の余裕に感心します」

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【歓迎の言葉(2)】

Img_2767塚原義成・名鉄犬山ホテル代表取締役専務総支配人。

「犬山市民として、名鉄犬山ホテルのスタッフとして歓迎申し上げます。
少しくだけますが、名鉄犬山ホテルの名前が中日新聞に載りまして、総支配人としては売り上げが上がるなとありがたく思っています。ホテルの近くにある犬山城は国宝として知られています。また、ホテルの敷地内にある如庵は日本に3つしかない国宝の茶室です。そのように国宝が2つある地で王位戦の舞台に選ばれたのはふさわしいことだと自負します。対局者のお二人には心身ともに充実して対局に臨んでいただければと思います」

(書き起こし=銀杏)

前夜祭の様子です。

【両対局者入場】

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羽生王位。

Img_2644挑戦者・木村八段。

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【関係者紹介】

Img_2656左から、室田女流二段、北浜八段、木村八段、石田九段、羽生王位、谷川浩司・日本将棋連盟会長、山田拓郎・犬山市長