2016年7月 4日 (月)

前夜祭(2)

【主催者挨拶】

Img_2663河津市三・中日新聞社常務取締役編集担当。
「私は下手の横好きですが、将棋が好きです。私自身、今回の対局を楽しみにしていました。
王位戦は今回で57期。羽生王位はすべてのタイトルを総なめにして、長年第一人者として君臨しています。木村八段は王位戦男という印象があります。2年前の対戦も羽生-木村戦でした。粘り強い棋風で、いつか王位を取ると期待しています。
中国の故事で、人間が育っていくとき、海の中で潜む潜龍、水から顔を出して世の中を見渡す見龍、飛躍して天に向かう昇龍、世界中を回って落ち着いた飛龍、円熟して第一人者になると雲龍、この5つに姿を変えるとされています。近年は見龍や昇龍が目立ちますが、今回の対決は雲龍と飛龍の戦いではないかと思います。円熟した戦いを見せてくれるのではないかと思います」

Img_2686谷川浩司・日本将棋連盟会長。
「駅から川沿いを歩いてホテルにきましたが、犬山城が近いと知りませんでしたし、木々の緑の落ち着く環境がありまして、対局者も気持ちよく指せるのではないかと思います。
羽生王位と木村八段は2回目の対戦となりました。羽生王位は20代での活躍もすごいですけど、40代になってから復位されて現在があるのはすごいことです。20代が挑戦者になる中で、勝ち上がってきたことは大変価値のあることだと思います。木村八段の王位戦七番勝負は3回目ですが、過去2回とも7局指しています。今回もがっぷりとした大熱戦が期待されます」


【歓迎の言葉】

Img_2715山田拓郎・犬山市長。

「歴史と文化あふれる犬山市、歴史と権威ある王位戦の対局としてはいい舞台ではないかと思い、この地を選んでくださったこと大変感謝しております。心から歓迎を申し上げたいと思います。
私は語れるほどではありませんが、小さいころに父と指したり、当時は谷川会長の名前のついたファミコンソフトをやったりしました。先ほど名刺交換をさせていただいたら、『えっ、あのゲームソフトの谷川さんだ』と感動しました。
その程度の知識ですけど、指すときのパチッという音が快感でして、棋士の指し方はかっこいいなと思ったものでした。
私は羽生王位、木村八段と同世代です。そのお二人の対決、いい勝負が展開されることをうれしく思っています」


【乾杯】

Img_2724臼田信行・中日新聞社取締役名古屋本社編集局長。

「前夜祭に出席させていただいて、羽生王位やそのときどきの挑戦者が、つたない質問にも応じていただける。緊張感やプレッシャーのある中でも、私たちや子どもたちに丁寧に接してくださり、一流の人たちはこのような方なのだろうなと心の余裕に感心します」

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【歓迎の言葉(2)】

Img_2767塚原義成・名鉄犬山ホテル代表取締役専務総支配人。

「犬山市民として、名鉄犬山ホテルのスタッフとして歓迎申し上げます。
少しくだけますが、名鉄犬山ホテルの名前が中日新聞に載りまして、総支配人としては売り上げが上がるなとありがたく思っています。ホテルの近くにある犬山城は国宝として知られています。また、ホテルの敷地内にある如庵は日本に3つしかない国宝の茶室です。そのように国宝が2つある地で王位戦の舞台に選ばれたのはふさわしいことだと自負します。対局者のお二人には心身ともに充実して対局に臨んでいただければと思います」

(書き起こし=銀杏)