第56期王位戦七番勝負第2局 Feed

2015年7月22日 (水)

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111手目▲4三歩成の局面。△4三同金で後手の持ち駒に歩が2枚になったときに先手玉が詰めろになるかどうかが争点のようです。非常に際どいですが、どうやら△8七桂成▲同玉△9六角▲同玉に△9五歩でも△7八角でも詰みはないと見られています。残り時間は▲羽生19分、△広瀬44分。いよいよ大詰めです。

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108手目△8七歩まで進み、Twitter解説の屋敷九段は広瀬八段の追い込みを評価して後手やや有利との判断に変わりました。船江五段を中心とする控室の評価は差は詰まったものの、まだ先手がいいと見ており形勢判断が分かれています。

P72206861 (船江五段はまだ先手が指せると見ている)

控室ではしばらくの間、検討陣によるモニターを見ながらの口頭検討が続けられていましたが、後手にもチャンスありと継ぎ盤が復活しました。

P72206880 (酒井七段と船江五段が盤を挟む)

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17時17分頃、羽生王位が▲4四歩と指しました。▲4四歩は次に相手の玉に詰めろがかからない手です。Twitter解説の屋敷九段は「王道の一手」と表しました。

■Twitter解説■

屋敷伸之九段>王道の一手が出ましたね。▲4四歩。これはすごい手です。後手から△9五桂や△9七歩成の筋が見えていますが、見切れると言っている一手です。これは広瀬八段も受けはないので、攻め続けるのみです。次の▲4三歩成が詰めろにならないので、ここは後手にもチャンスが来ている感じです。ただ、△9五桂から入るか、△9七歩成か難しいところです。

屋敷九段は4時間近く前から先手優勢と評価しています。

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91手目▲2二とから△同玉▲3四銀打△8七歩▲同金△3三金と進みました。

Oui201507210101_96△3三金は控室でも最も粘り強い一手と言われていました。さらに16時30分頃には▲5六歩△4五飛▲同銀△6六歩まで進みました。検討陣は「後手はそう簡単には倒れないものの、いつまでたってもつらい展開」とのことです。

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P72104810 (中の坊瑞苑の館内より)