
またも控室がざわめきました。藤井王位、なんと▲9五歩(61手目)と猛攻。右玉は守りの桂を跳ねる構えなので端が手薄です。そのため端を絡めて攻めるのは常套手段なのですが、攻める側が穴熊なので端の突き捨てがそのまま玉頭に迫ってきます。反動が強烈で指しにくい順に、藤井王位は踏み込みました。ここから△9五同歩▲9三歩△同香▲7五歩△8六歩▲同歩△8五歩と進みます。

伊藤二冠はさっそく反撃開始。▲8五同歩には△8六歩が「継ぎ歩に垂れ歩」の手筋。次は△8七桂が痛打になります。先手が歩を多く渡したために生じた筋で、後手がうまくカウンターを合わせた印象を受けます。藤井王位にどのような策があるのか注目です。