2025年8月18日 (月)

西日本新聞こども記者の取材

検分のあとに、両対局者への取材と、西日本新聞の「こども記者」による取材が行われました。公募された小中学生がインタビューを行います。

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(まずは「おとな記者」の取材)

藤井聡太王位コメント抜粋「第3局までは際どい将棋が続いているので、(3連勝という)スコアのことは考えず、2日間集中し、よい内容の将棋にしたいです。宗像市は初めてで、大社があって歴史のあるところというイメージで、本局にあたって地元の方に高い熱意で迎えていただいていることはすごくうれしく思います」

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(藤井聡太王位がこども記者の質問に答える)

◆こども記者から藤井王位への取材
Q.こどものころは負けず嫌いだったそうですが、その経験はいまどんな風に影響していますか。
A.悔しさを抑えきれずに泣いてしまったこともあります。いまでも負けて悔しいという気持ちは持っていますが将棋は必ず勝ちか負けが出るので、勝ったり負けたりという経験を重ねていくうちに負けてしまったことも自分の中で消化できるようになったと思います。

Q.中学2年生でプロになったそうですが、いまの中学生みたいにもっと遊びたいなと思ったことはないのですか。
A.将棋が仕事ではある一方で、自分自身の好きなことを楽しんでやっていたので、あまりほかのことをやりたいという気持ちはなかったです。でも将棋以外全く何もしていなかったわけではなくて、気になったこと、興味を持ったことは自分で調べるということはいまでもよくしていて、それはこれからも大事にしていきたいと思っています。

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(腕章をはめ、メモを取る)

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(永瀬拓矢九段も取材に応じた)

永瀬拓矢九段コメント抜粋「藤井さんは本当に安定されています。私自身は最高峰の舞台で指させていただいて、課題が見つかるなど収穫が多い時間が続いています。一番返せばもう1局指せるので、一局一局集中しないといけないと思っています。(暑さ対策を聞かれ)今年から日傘を導入しましたが、私は物理的な重さに弱くて、300グラムある日傘を重く感じてしまうので、今日のような移動のときは置いてくることが多いです。今日の記念撮影のときは日傘を差していただき、炎天下は免れました。家ではパソコンがダメになってもいけないので、冷房を切る時間を短くするようにしています」

◆こども記者から永瀬九段への取材
Q.私は将棋が大好きですが、初心者だからたくさん負けます。劣勢になると頭が真っ白になり、悪手を連発してしまいますが、どうしたら冷静に指せますか。
A.劣勢でも冷静に指せたほうがいいですね。外からの影響で改善するとすれば、水をひと口飲む、手を止めて無の時間を作るという方法があります。昔から「『人』という字を手に書きなさい」というのもありますが、頭の中で「人」という字を2回書く、というイメージを持つなどでしょうか。

Q.将棋はすごく長い時間指す手を考えると聞いたのですが、相手が考えているときに「早くして」と思うことはないのですか。
A.将棋やスポーツは相手との対話なので、「こちらはこう思っています、あなたはどうしますか」と投げかけたことに対してちゃんと考えて返してもらったほうがうれしいです。こちらが真剣にやるからこそ、相手も真剣に返してくれたらうれしいです。もし「退屈だな」と思うことがあれば、もしかしたら自分に少し真剣さが足りないのかもしれないですね。