【対局者登壇】
(左から、東海ラジオ放送の大澤広樹アナ、渡辺明九段、藤井聡太王位、元中日ドラゴンズの平田良介さん。まずは質問コーナーが設けられた)
――まずは藤井王位に伺います。渡辺九段の印象を教えてください。
藤井 作戦巧者で、序盤の作戦だけでなく中終盤の展開までデザインしてしまう力は棋士のなかでも突出しているのかなという印象を持っています。
――では、渡辺九段から見た藤井王位の印象は。
渡辺 藤井さんについては今さら説明するまでもないですが、デビューからすごい勢いで勝たれて。私も散々負かされてきたので、今回は頑張りたいと思っています。
――平田さんは野球界きっての将棋通ですが、藤井王位と渡辺九段にはどのような印象をお持ちですか。
平田 先ほど裏でお話しさせていただいたんですよ。それで、話しているときでも頭のなかで勝負は始まっているのかなと。こうきたら、こうするみたいな。考えながら僕の相手をしてくれていたのかなと思っていました。
――藤井王位、勝負はもう始まっていますか。
藤井 いや、まだ始まっていなかなと(笑)。
――渡辺九段はいかがですか。
渡辺 いや、1局目は振り駒もまだやっていないので。2局目とかだと(先手、後手が)決まっているので、前日まで考えていたりすることはあります。
――藤井王位、タイトル戦が続いていますが、体調管理などはいかがでしょうか。
藤井 そこは変わらずといいますか、睡眠の時間はしっかりとるように意識しています。
――今回は王位5期目が懸かった戦いになりますが、ほかのタイトル戦と違う思いというのはありますか。
藤井 王位戦は夏の期間にあるタイトル戦なので、暑さに負けないように頑張りたいという気持ちがあります。開幕局を地元でやっていただくということで、私にとっては気合が入る棋戦かなと思います。
――渡辺九段は王位戦七番勝負に初登場ということになります。意外という気がするんですが、ご本人としてはいかがですか。
渡辺 今まで挑戦者決定戦で2回負けていましたが、初めて出場することができてうれしく思います。
――名古屋は暑かったでしょう。今日は特に。
渡辺 そうですね。ただ東京も結構、暑かったので、違いはそんなに感じませんでした。
――平田さんもいろんな地方に転戦されていましたが、体調管理に気を遣っているところはあったんですか。
平田 そうですね。暑くなってくると、遠征先でのホテルで冷房をつけたまま寝てしまって、ちょっと喉が、とか。将棋だとそれで頭が回らなくなったりすると思うので、野球よりも体調管理が大変なのかなと思いますね。
【花束・記念品贈呈】
(第7回名古屋城子ども王位戦の優勝者たちと、河村市長がプレゼンター。記念品は名古屋市伝統工芸品である名古屋扇子に、名古屋友禅染めの生地を使用しているという)
(書き起こし=玉響、撮影=虹)