2024年7月

2024年7月 7日 (日)

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対局場である「徳川園」は、池泉回遊式の日本庭園です。園内には自然の景観を凝縮した諸々が配置されています。
尾張藩二代藩主である徳川光友の隠居所として、1695年に造営された大曽根御屋敷跡でした。1889年に尾張徳川家の邸宅となり、1931年には尾張徳川家第十九代当主の徳川義親が名古屋市に寄付しています。1945年の名古屋大空襲により被災し、以降は一般的な公園として利用されますが、2004年秋に日本庭園としてリニューアルしました。
タイトル戦の会場となるのは本局が初です。

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【徳川園】
https://www.tokugawaen.aichi.jp/

昼食の注文は、藤井聡王位が「三河湾“海の幸”海鮮丼」と「ウーロン茶」、渡辺明九段が「段戸山高原牛のステーキ重(ご飯少なめ、サラダとフルーツなし)」。

Img_5090b (藤井聡王位の注文)

Img_5081(渡辺明九段の注文)

Img_5075(ちなみに、本来の定食構成はこのような感じ)

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現局面を井田四段に解説していただきました。
「後手は3二銀型なので、▲2四歩△同歩▲同飛のときに△2三歩と受けることになります。ただし以下▲2九飛に△4五桂とぶつける手があり、3七桂にヒモがついていない(角が5九から移動した)ため、▲同桂△同歩(変化図)が一例です。そうすると後手に△3三角~△6五歩という手段が生じます」(井田四段)

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一時の後手は千日手含みで指していましたが、その後手からの打開策です。そのことについて「先手は▲8八玉~▲7七桂~▲9八香~▲9九飛で端攻めを狙える形なんです」と井田四段は続けました。9筋を突破すれば後手玉に近いため効果的です。よって、後手もじっと待っているわけにはいかないようです。

Img_5054(井田四段が継ぎ盤を動かすのを、色紙揮毫で入室していた杉本昌八段が見守る)

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仮にここで▲5六銀右と上がれば、51手目と同一局面になります。渡辺明九段が下段飛車の左右移動で手渡ししており、控室では千日手を狙っているのではないかとの声も。

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ただし実戦は▲5六歩で、藤井聡王位が同一局面を避けました。後手が千日手にしようというならば、このあと打開策を探る必要が出てきました。

Img_4907(後手番の右玉らしい指し回しをする渡辺明九段)

Img_5038(現局面に至る前、継ぎ盤を使って関係者に解説していた藤井猛九段)

10時、両対局者におやつが用意されました。注文は、藤井聡王位が「葵フルーツバターサンド」と「わ紅茶本宮」、渡辺明九段が「葵フルーツバターサンド」と「アイスカフェオレ」。

Img_5035b (両者が注文した「葵フルーツバターサンド」)

Img_5026(藤井聡王位の注文)

Img_5018(渡辺明九段の注文)