2021年8月19日 (木)

終局直後

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(終局直後)

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(防衛まであと1勝とした藤井聡太王位)

【藤井聡太王位インタビュー】
--相中住まいの戦いで▲2二角成(25手目)から先手の積極的な攻めがありました。そのあと△4四角(28手目)と打つ形は想定していたのでしょうか。
「▲2二角成△同銀に▲8八銀と歩を受けずに進められるのが見えていない手順で、△4四角と打つようでは角が負担になる展開が多いと思っていました」

--△3三歩(42手目)と受けたあたりはどう見ていましたか。
「1歩損なので少し苦しい形になったと思っていました」

--封じ手△6二金(58手目)は、ゆっくり指していこうという考えでしょうか。
「常に歩損が残ってしまうので、そのあたりも少し苦しいと思っていました」

--今日の2日目午前中の展開はどのように見ていましたか。
「桂馬が使えて(72手目△3三桂)少し主張が出てきましたが、堅さにかなり差があるので少し自信がないのかなと思っていました」

--昼食休憩明けの△5四銀打(78手目)のあたりはどう考えていましたか。
「△5四銀打に代わる手がないので仕方がないと思ってやっていました」

--▲4八飛(79手目)に対して△7五歩からどんどん歩を突き捨てて△5六歩(92手目)に至るまでの手順が緻密だと言われていましたが、このあたりから手ごたえがありましたか。
「△5六歩と突いたあたりは玉の広さが生きる展開になっているのかなと思っていました」

--終盤の形勢はどのように見ていましたか。
「飛車を取ることができて(98手目△3五同歩)少し指しやすくなったと思ったのですが、そのあと明快な手がなかなかわからなくて、本譜ではあまりうまくいっていないなと思って進めていました」

--本局全体を振り返ってください。
「序盤で△4四角(28手目)と打ったのですが、その角が負担になって苦しい局面が長かったです。△7五歩(80手目)から仕掛けていって、そのあたりから難しくなっていたのかなと思います」

--次局に向けてひとことお願いいたします。
「来週すぐあるので、しっかりいい状態で臨めればと思います」

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(敗れた豊島将之竜王)

【豊島将之竜王インタビュー】
--序盤戦はどのように見ていましたか。
「▲8八銀(27手目)の局面はやってみたかったです。△4四角(28手目)はそういう手もあるのかな、難しいのかなと思っていました」

--▲5六角(39手目)と打って駒組みを進めていく1日目の午後はどう見ていましたか。
「1歩得にはなったけど、そのあとのしっくりくる組み方がわからなかったので、▲3六銀(57手目)と上がる必要があるかよくわからなかったです。もしかしたら間違えているかもしれないです」

--封じ手△6二金(58手目)から駒組みが続きました。先手玉が堅くなって主張が通ったのではないでしょうか。
「いえ、3四銀と2一桂をほぐされた(66手目以降、△3五銀▲7九玉△4六銀▲3八角△3四歩▲8九玉△3三桂の順)のが大きかった気がします。▲4七角(65手目)のところで▲3八角は飛角が近づくので選ばなかったですが、やったほうがよかったかもしれません。3八に引いておけば△3五銀に▲4七金と対応できるので、そうしておいたほうがよかったかもしれません」

--▲4八飛(79手目)と指すところで考えておられましたが、どのようなことを考えていましたか。
「▲4八飛がよくなかったかもしれませんが、攻めていってもうまくいくイメージが持てなかったです。本譜も飛車を回って悪形になって、まずかったかもしれません。(控室では▲6五歩があげられていましたが?)あったのかもしれないですけれども、指しづらかったです」

--後手が△7五歩(80手目)から攻め、△5六歩(92手目)までの攻めを受けたあたりの形勢はどう見ていましたか。
「こちらも仕方がない手の連続だと思っていたので、△5六歩を突かれて悪いような気がしました」

--終盤戦の手ごたえはいかがでしたか。
「どうやっても苦しそうだったので、飛車を切ったので(97手目▲3五飛)はっきりしてしまったのかもしれませんが、単に▲7四歩と指しても負けかなと思いました」

--その後は挽回が難しかったですか。
「△5四桂(106手目)ではっきりしました」

--全体的に振り返ってください。
「もう1回駒組みになったところ(59手目▲6八玉~72手目△3三桂)で組み方を間違えているのかなという感じがします。総攻撃を受ける形になってからはちょっと苦しい気がします」

--次局に向けてひとことお願いいたします。
「対局が続くので体調を整えて、またがんばっていきたいと思います」