渭水苑の女将さんに、両対局者の印象や渭水苑の料理について、お話をうかがいました。
--藤井王位はテレビで見るとおりで、同じ年代の方に比べると落ち着いて見えますが、やはり若いという印象がいちばんでした。いままでお会いした羽生(善治九段)さんや木村(一基九段)さん、本局の立会人の深浦さんと比べるととても若く、将棋界も世代交代の時期に差し掛かってきたのかなと思います。菅井(竜也八段)さんが王位を獲得された辺りから、新しい風が入ったのかなと思っています。
豊島竜王が渭水苑で初めて対局したときは、まだ20代だったと思いますが、今回改めてお越しになられまして、こういったいい方は失礼なのですが、落ち着いて大人になったなと感じました。
渭水苑は日本料理のお店なので、お出しする料理は和食になります。普段は会席料理ですが、対局の際はひとつの御膳にまとめて料理長が作っております。松花堂弁当に関しましては、いままで羽生九段がずっと注文されていまして、徳島産の材料を使った渭水苑オリジナルのものになっております。ほかの対局場は和食だけでなく洋食にも力を入れておられますが、渭水苑は日本料理の店ですので一般のお料理屋さんのお造り御膳とは違った、味はもちろんのこと、どの料理を選んでいただいても目でも味でも楽しめて、休憩中に季節を感じていただき、リフレッシュして午後からの対局に臨んでいただけるようにとの思いを込めてお出ししております。
この対局期間に出している料理は普段とは全く違う料理です。最近では「将棋めし」が話題になっていて、将棋ファンの方から「対局者と同じものを食べられますか」とのお問い合わせもありました。いままでは特に何もしていなかったのですが、今回は検討中です。別途、仕込みなども必要になってきますので、常時のご提供は難しいかもしれませんが、一般の方に楽しんでいただけるようになりましたら、またお伝えをしていく予定です。
2021年8月25日 (水)