飛車と飛車の挟撃 上図は▲7五歩に△8四飛と逃げた局面です。5九と8四、2枚の飛車が先手玉をにらんでいます。 立会人の中田功八段は「後手が指しやすくなっていると思います。次に△9六歩と垂らすのが厳しいです」と話しています。 さかのぼって、78手目の△5四銀打に▲6五歩と攻めたほうがよかったのではないかと中田功八段は指摘しています。本譜の▲4八飛に△7五歩以降、後手が攻める展開が続いているからです。
後手がペースをつかむ 現在、93手目▲7四桂の局面です。 (検討する中田功八段と都成七段) (継ぎ盤で示された一変化。△6七金と打ち込んだ局面。この変化は後手が勝っているようだ。都成七段は「▲7四桂は仕方なく指した手に見えます」と、後手がペースをつかんだことを示唆しています) (17時頃、関西将棋会館から見える風景。雨はやんでいる)
拠点を築く 藤井王位が桂馬で歩を取った△4五桂に対して、豊島竜王は▲同角と取りました。△同銀なら▲7六桂の飛車取りを見た手です。 対して藤井王位は△6六歩。こちらは▲同金なら△5七角成があります。▲6八金引と引くよりありません。ただ▲7六桂が残っています。藤井王位はどう手をつなげるでしょうか。 (ABEMAマルチアングル放送に出演している都成竜馬七段と、立会人の中田功八段が検討している)
後手が攻める 上図から藤井王位は△7五歩▲同歩△9五歩▲同歩に△6五歩と仕掛けました。 豊島竜王は44分考えて▲6五同歩と応じます。この長考で、豊島竜王の消費時間(6時間30分)が藤井王位の消費時間(6時間0分)を上回りました。 大盤解説会の豊川七段は「先手に▲6六銀と打たれると手も足も出なくなるから、後手は攻めるしかありません。△9五香、△6五同桂、△4五桂などが考えられます」と解説しています。 (昼食休憩明けの藤井王位)