図は▲永瀬-△近藤誠戦の14時40分頃の局面。永瀬王座が、△2七歩の垂らしを放置して▲9七角と打ったところです。この手は1時間16分の長考でした。代えて▲2七同銀は、△2九飛や△7九飛から香を取られて駒損が拡大するのが嫌だったのかもしれません。▲9七角に(1)△7四飛なら、▲4五桂△4二金(△6四歩は▲4一角)▲6五桂というように5三への殺到を見せる筋があります。(2)△5五飛なら、▲6六角△5四飛からやはり▲4五桂でどうか。戦いはさらに激しさを増しそうです。
(永瀬王座。踏み込んでいく順を決断した)
(近藤誠七段。駒得を生かせるか)