2020年6月

2020年6月23日 (火)

控室に日本将棋連盟常務理事の鈴木大介九段が訪れました。継ぎ盤の前に座り、「昭和の人間ならこっち(永瀬二冠)を持ちたいですよね」と話しています。なお、永瀬二冠と藤井七段は平成生まれ。どのように局面を見ているのでしょうか。

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16時過ぎ、藤井七段の残り時間が1時間を切りました。まだ本格的な戦いは起こらず、じりじりとしたポジション争いが続いています。攻め駒がよく動いているのは後手で、先手は自玉の近くが争点になっているため、神経を使う展開になりそうです。

今日の千駄ヶ谷は日差しが強く、本格的な夏の訪れを感じさせる暑さになりました。王位戦七番勝負は例年7月から9月にかけて全国を転戦する、将棋界の夏を代表する棋戦のひとつです。将棋会館の向かいには鳩森八幡神社があり、夏越の大祓に向けて茅の輪の準備が進んでいました。境内にある将棋堂では、新年に祈願祭が行われます。

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緊急事態宣言の全国的な解除に伴い、東京・将棋会館は販売部と道場の営業を再開しました。販売部には盤駒、定跡書や実戦集、揮毫扇子といった商品が並んでいます。書籍コーナーには本局の戦型である角換わり早繰り銀の定跡書が出ていました。

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時刻は14時を回りました。昼食休憩明けに永瀬二冠が△2二銀(図)と指してから、藤井七段の長考が続いています。藤井七段はどちらかといえば長考派で、今期の王位戦でもほぼ1局に1回のペースで1時間前後の長考がありました。その中での最長記録は、挑戦者決定リーグの稲葉陽八段戦で出た1時間27分。王位戦は持ち時間が4時間なので、1手に相当な割合を費やしていることになります。