2019年8月

2019年8月27日 (火)

▲7四馬

75手目▲6四馬以下、△3四桂▲4六歩△6三歩▲7四馬と進みました。2日制1日目としては、かなりの手数が進んでおり、すでにどちらかに形勢が傾いていてもおかしくありませんが、木村九段の△3四桂は53分、豊島王位の▲4六歩は59分の長考でした。封じ手の時刻まであと1時間。このあと、どちらがどの局面で封じるのか非常に興味深いところです。

▲7四馬までの消費時間は▲豊島王位1時間56分、△木村九段4時間7分です。

豊島王位

渭水苑
(徳島は昼からポツポツ降り続いていた雨が止んだ)

75木村九段は上図から△3四桂と打ちました。控室で代えて検討されていたのは△6三金。以下、(1)▲8二馬なら△8六歩(変化図)が嫌みといわれていました。78しかし、(2)▲6三同馬が度胸のいい踏み込みで、△同玉▲5五桂△5二玉▲5六銀△5四銀▲2四歩△同歩▲3四歩(変化A図)となると、先手は攻めているあいだにカナ駒を入手できそうなので、後手が攻めを切らすのは難しいのでやりにくそう、との結論に落ち着きました。
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時刻は15時を回り、両対局者に午後のおやつが運ばれました。おやつは両者ともに和菓子で、飲み物は豊島王位が抹茶、木村九段がアイスコーヒーです。

和菓子と抹茶
(豊島王位のおやつは、和菓子と抹茶)

萩
(上生菓子の「萩」。豊島王位は今シリーズ、初めてフルーツ以外のおやつを頼んだ)

和菓子とアイスコーヒー
(こちらは木村九段のおやつで、飲み物はアイスコーヒー)

撫子
(こちらの菓子名は「撫子」。2つの花飾りが女性らしさを感じる)

徳島新聞

本局の新聞観戦記は池田将之さんが担当。今朝の徳島新聞には、鈴木宏彦さん執筆による第60期王位戦挑戦者決定戦▲羽生善治九段-△木村一基九段戦の観戦記のほか、昨日の前夜祭の記事、明日の現地大盤解説会の案内が掲載されています。