2019年7月
前夜祭2
(大島宇一郎・中日新聞社代表取締役社長)
「豊島さんは去年、王位を獲得し、名人と棋聖のタイトルも所持しており、棋界で頭ひとつ抜けている存在で、多彩な攻めを繰り出す棋風でも知られています。対する木村九段は挑戦者決定戦で羽生善治九段を破っての挑戦。独特な受けの棋風の持ち主です。今回の記念の扇子に1文字ずつ書いていただきましたが、豊島さんは『究』、木村さんは『極』と揮毫し、期せずして『究極』となりました。最強の矛である豊島さんと、最強の盾である木村さん。まさに究極の攻めと受けの対決が、これから名古屋で指されるということで、私も期待感に満ち満ちています。中日新聞社でも大盤解説会が開かれますので、皆さま、ぜひお越しください。ではおふたり、明日からの対局、頑張ってください。応援しています」(大島社長)
(佐藤康光・日本将棋連盟会長)
「今期の王位戦は豊島王位に木村九段が挑戦する、世代間対決となりました。豊島さんは三冠保持者ということで新時代の旗手。木村さんは317手、207手と長手数の熱戦(菅井竜也七段との2局=リーグ戦とプレーオフ)を制しての七番勝負に登場となりました。タイトル戦は7回目、王位戦は4回目の挑戦ということで、期するところもあると思います。王位戦は夏の長い期間の勝負になるのですが、皆さまにはご注目をいただき、両対局者には素晴らしい勝負を期待したいと思います。地元の皆さまにはお世話になりますが、どうかよろしくお願いします」(佐藤会長)
(大村秀章・愛知県知事)
「王位戦60周年、おめでとうございます。今年も歴史に残る王位戦になることを期待したいと思います。豊島王位は初防衛、木村九段は3年ぶりの七番勝負登場で初のタイトルを目指すという、話題の多い対戦となりました。この名古屋の地で、竜虎相うつ素晴らしい対局が繰り広げられることを祈念して、お祝いのあいさつとさせていただきます」(大村知事)
(河村たかし・名古屋市長)
「どうも、日本一給料の安い市長です(場内笑)。名古屋市は中日新聞社さんと共催で、こども王位戦というのをやっていまして、今も募集中です。やはり伝統文化を守るのは人間の務めだと思うので、両対局者には熱戦を期待いたします」(河村市長)
前夜祭1
検分が終わると名古屋観光ホテルに移動。前夜祭が開かれました。
【名古屋観光ホテル】
https://www.nagoyakankohotel.co.jp/
検分
対局室は2階の「すずか」の間。か茂免のYouTubeチャンネルでは、各部屋や渡り廊下の様子を動画でご覧いただけます。検分では室温や照明の具合が確認され、駒は複数の候補の中から竹風作の菱湖書が選ばれました。
【か茂免|YouTube】
https://www.youtube.com/user/NAGOYAKAMOME/videos
対局場到着
第60期王位戦七番勝負開幕
豊島将之王位に木村一基九段が挑戦する第60期王位戦七番勝負。第1局は2019年7月3、4日(水、木)の2日間にわたって行われます。
豊島王位は、王位戦では今回が初の防衛戦。木村九段は7回目のタイトル挑戦(王位挑戦は4回目)で初のタイトル獲得を目指します。七番勝負の主催は新聞三社連合各社の持ち回りで、第1局は中日新聞社です。
対局場は愛知県名古屋市東区白壁にある老舗料亭「か茂免(かもめ)」。持ち時間は2日制の各8時間。対局開始は9時。昼食休憩は12時30分から1時間。1日目の18時以降に封じ手を行い、翌日9時から指し継ぎます。
立会人は杉本昌隆八段、副立会人は澤田真吾六段、記録係は高田明浩初段(森信雄七段門下)。現地大盤解説会は澤田六段と中澤沙耶女流初段、観戦記は諏訪景子さんが担当します。
インターネット中継は棋譜・コメントを康太、本ブログを牛蒡が担当いたします。よろしくお願いします。
【中日新聞社】
https://www.chunichi.co.jp/
【か茂免】
http://www.ka-mo-me.com/ryotei/index.html
【第1局棋譜中継ページ】
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/60/oui201907030101.html