両者はこれまで公式戦で2度対戦し、結果は1勝1敗。戦型はいずれも菅井七段のゴキゲン中飛車に対し、羽生王位が超速▲3七銀戦法を選んでいます。
◆大和証券杯ネット将棋最強戦 ▲羽生善治名人-△菅井竜也四段(2011年5月15日)
両者の初手合いはインターネット対局でした。仕掛けてすぐに飛車銀交換の定跡手順で進み、中盤は菅井四段が相手の歩切れを突く手厚い銀打ちでペースをつかみます。そこから羽生名人が飛車を切って猛攻に出ますが、最後は菅井四段が競り勝ちました。その後、菅井四段は大和証券杯で優勝し、五段に昇段しています。
◆朝日杯将棋オープン戦 ▲羽生善治王位(二冠)-△菅井竜也五段(2012年2月11日)
2度目の対戦は朝日杯の準決勝でした。当時「菅井流」と呼ばれていた形(△4四歩)に対し、羽生王位が新手(▲7八銀)を披露。そこから菅井五段がうまく食いついて勝負形に持ち込みますが、終盤で決め手を逃し、最後は羽生王位の受けきり勝ち。この対局を制した羽生王位は、決勝戦で広瀬章人七段(現八段)を破って優勝しています。
過去の2局はいずれも早指し棋戦で、長い持ち時間での対戦は本局が初となります。戦型選びだけでなく、両者の時間の使い方にも注目したいところです。