2016年7月

2016年7月28日 (木)

本局は北海道新聞・東京新聞・中日新聞・神戸新聞・徳島新聞・西日本新聞の各紙上において、相崎修司さんによる観戦記が9月8日(木)より掲載されます。詳しくはそちらもあわせてご覧ください。

中の坊瑞苑
(ねね橋から見る夜の中の坊瑞苑)


次回、七番勝負第3局は8月9日(火)、10日(水)に北海道旭川市にある「扇松園」で行われます。以上で第57期王位戦七番勝負第2局の中継を終了いたします。ご観戦ありがとうございました。

終局直後
(終局直後の様子)

羽生善治王位

◆羽生善治王位へのインタビュー◆

── 一局を振り返っていかがでしたか?
羽生 早い段階で駒がぶつかって、ちょっとまとめ方が難しい将棋になってしまったかなと思いました。

── 封じ手あたりの印象は?
羽生 こちらの大駒が使いにくいので、うまく手ができればいいかなと思ったのですが、自信がない将棋になってしまいました。

── その後、4七に成銀ができて、5一に飛車が回ったあたりは?
羽生 すごい長い将棋になる可能性もありましたし、本譜のような攻め合いも、よく分からなかったです。ずっと形勢ははっきりしないと思っていました。

── どのあたりで勝ちを意識しましたか?
羽生 △7五香(86手目)を打ったあたりは、面白くなったかなと思いました。

木村一基八段

◆木村一基八段へのインタビュー◆

── 封じ手あたりは、積極的に動かれましたが?
木村 前例があるのを工夫したつもりでしたが、結果的につまらなくしてしまったかもしれませんね。ただ意外と大変なんじゃないかと思って、ついていくつもりで指していたのですが、結局、少し足りなかったです。

── 飛車を成った(▲5二飛成)あたりは?
木村 勢い重視だったのですが、勢いだけで終わってしまいましたね。ちょっと作戦が反省点でしょうか。

前記事の△2三同金以下▲5八金△同成銀▲5二歩成と進みました。

▲5二歩成

控室では△6九角▲7七玉△8五香▲7八銀△8六金▲同歩△同角▲7六玉△7八角成(参考図)が一例で、受けなしと言われています。以下▲5三とには△4二銀と引けば後手玉は詰みません。

△7八角成

脇八段

検討

時刻は17時を回りました。82手目△2三同金の局面で木村八段が長考しており、残り時間は40分を切っています。

△2三同金

杉本七段

■Twitter解説■
杉本昌隆七段>ここで単に▲5二歩成は△6九銀不成▲同玉△5八角▲7八玉△7五香がありそうです。これは前述のように5二とが邪魔になる変化で、▲同銀△同角(参考図)は先手玉の受けが難しいです。

△7五同角

Habu

Kimura