2016年7月
感想戦
終局直後
◆羽生善治王位へのインタビュー◆
── 一局を振り返っていかがでしたか?
羽生 早い段階で駒がぶつかって、ちょっとまとめ方が難しい将棋になってしまったかなと思いました。
── 封じ手あたりの印象は?
羽生 こちらの大駒が使いにくいので、うまく手ができればいいかなと思ったのですが、自信がない将棋になってしまいました。
── その後、4七に成銀ができて、5一に飛車が回ったあたりは?
羽生 すごい長い将棋になる可能性もありましたし、本譜のような攻め合いも、よく分からなかったです。ずっと形勢ははっきりしないと思っていました。
── どのあたりで勝ちを意識しましたか?
羽生 △7五香(86手目)を打ったあたりは、面白くなったかなと思いました。
◆木村一基八段へのインタビュー◆
── 封じ手あたりは、積極的に動かれましたが?
木村 前例があるのを工夫したつもりでしたが、結果的につまらなくしてしまったかもしれませんね。ただ意外と大変なんじゃないかと思って、ついていくつもりで指していたのですが、結局、少し足りなかったです。
── 飛車を成った(▲5二飛成)あたりは?
木村 勢い重視だったのですが、勢いだけで終わってしまいましたね。ちょっと作戦が反省点でしょうか。
羽生王位が勝ち、1勝1敗のタイに
王位戦第2局は106手で羽生王位が勝ちとなりました。その結果、対戦成績は1勝1敗のタイになりました。終局時刻は18時47分。消費時間は▲木村7時間59分、△羽生7時間42分。
後手勝勢
木村八段、残り40分を切る
時刻は17時を回りました。82手目△2三同金の局面で木村八段が長考しており、残り時間は40分を切っています。
■Twitter解説■
杉本昌隆七段>ここで単に▲5二歩成は△6九銀不成▲同玉△5八角▲7八玉△7五香がありそうです。これは前述のように5二とが邪魔になる変化で、▲同銀△同角(参考図)は先手玉の受けが難しいです。