後手玉は寄らないか? 羽生王位が図の▲2三歩の局面で長考しています。検討を深めると、後手玉への寄せがないのではという見解に傾いてきました。木村八段はどのような構図を描いているのでしょうか。(銀杏) (羽生王位熟考) (17時のモニター。羽生王位も残り1時間を切った)
後手盛り返したか 図は83手目▲2三歩まで。先手がやや有利とみられていましたが、見解が変わってきました。△2三同玉(△3三玉も有力)▲2一馬に△3四玉や△3七歩成とされて寄せ方が分からないとのことです。先手陣は7七金と7八銀が逆形で7九に大きなキズを抱えています。「▲6四馬のあたりは先手調子よく思えました。具体的には分かりませんが、先手は違う構想で指しかったと思います」と塚田九段。(銀杏) (対局者カメラから。羽生王位の使っている扇子は「知行合一」と揮毫されたもの)
16時過ぎの大盤解説会場 16時過ぎ、谷川九段が大盤解説会にゲスト出演しました。木村八段が図の▲2三歩を指したのを見て、「△同玉▲2一馬△3七歩成のときに寄せがあるのでしょうか」と話していました。(銀杏) (谷川九段)
渋い応酬 あ図は76手目△6二飛まで。ここで▲9一馬と香を取りたいところですが、△5七馬!(参考図)▲同金△6八飛成が高見五段指摘の強襲。これはいきなり先手受けにくい格好です。実戦は▲6三歩△9二飛▲7四馬△8二飛▲6五馬。渋く、細かい動きが続いています。△8二飛は手損ですが、飛車取りを防いだものです。木村八段は歩切れを解消しながら馬を後手玉の方向にも利かしました。(銀杏)
15時30分ごろの控室 (飯島栄治七段。第7局の副立会人を務める) (高野智史三段と高野悟志指導棋士五段が控室へ。二人は名前が同じ「タカノサトシ」。高野三段は木村八段門下) (継ぎ盤を3つ使って検討するが、渋い応酬が続いて指し手が当たらない) (控室に将棋連盟会長の谷川浩司九段も)(銀杏)
15時20分の大盤解説会 (藤倉勇樹五段が大盤解説へ。村山七段と藤倉五段はともに桜井昇八段門下だ。大盤に並べているのは76手目△6二飛に▲9一馬△5七馬!(参考図)▲同金△6八飛成の変化。これは先手の受けが難しい。「高見五段が見つけた手順で、これを指されて、どうですかと聞かれてしまいました」と藤倉五段)(銀杏)