17時を回ったところで羽生王位は▲5一飛と打ち込みました。もしこの手で先手良しなら、直前の△4一銀では、形が悪くても△5一銀と受けたほうが良かった可能性もあると言われています。
「木村八段は▲5一飛は大丈夫と見たのでしょう。実際検討すると、難しいのですが簡単にはうまく行きません。ただ、少し前よりは差が詰まった印象を受けます」(広瀬八段)
「先手にワンチャンスあってもおかしくないですね」(先崎九段)
【Twitter解説】
豊島将之七段>▲5一飛には△6四歩が予想されます。先程6三から打った歩を突くので気分は良くないのですが……。▲5一飛に△5三歩などと受けますと▲4二と△同銀上▲5二飛成がうるさいです。△6四歩としておけばそこで△6三角と受けられます。(後手やや有利)
(八雲)
2014年8月
2014年8月 6日 (水)
怪しい歩
大盤解説会始まる
札幌市街(4)
北海道大学(2)
「Boys, be ambitious(少年よ、大志を抱け)」で有名なクラーク博士の銅像。クラーク像といえば、右手をスッと伸ばしている姿のものが有名だが、そちらは羊ヶ丘展望台にあるもの。北大の銅像は威風堂々とした表情だ。
(八雲)
役者がそろう
控室には広瀬章人八段が来訪。北海道出身のプロがこれだけそろうのは珍しい。
少し前には日浦市郎八段も来訪したが、カジュアルな服装のため、今回は写真登場はなし。
局面は、先手は▲7七金右としたところ。この手は▲6二飛の王手飛車から▲8二飛成と馬を取った時の△5五角の返し技を消した意味と、▲6八飛と回って自陣の飛車を活用する狙いも秘めています。しかし、「先手が猛烈に忙しい局面です」と野月七段。
「先手は5一銀と3三歩、1八飛を働かせないといけませんが、全部働かせるのは相当に大変。形勢は後手良しと言っていいと思います」(野月七段)
広瀬八段も、「途中は後手が自信がないように見えた局面もあったのですが、現局面は先手がつらそうです」とのことだ。
(八雲)