2013年7月29日 (月)

ゆったりとした進行

Kifu_36

行方八段は昼食休憩をはさんだ長考で△8五歩(図)。ここまで先手に追従して指している。ここから先は端を突くことになるのだが、脇システムは端の形によってその後の展開が大きく違ってくる。ざっくり言えば、双方端を突き合えば先手が先攻、後手が反撃という流れ。双方端を伸ばせば激しい攻め合いになりやすい。端の関係は対称形だけとは限らず、後手が先攻を嫌えば、端を手抜いて棒銀に出る変化もある。駒のぶつからない序盤戦だが、脇システムはいったん戦いになると流れが緩まず一気に激しい戦いになりやすい。どの形で指すのか、重大な岐路といえる。
最近のタイトル戦では珍しいスローペースだが、以前は1日目といえば序盤の駒組みで終わることも少なくなかった。

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(文)