2013年7月

2013年7月29日 (月)

Kifu_27

序盤から羽生王位が手を止めて時間を使っていたが、▲4六角(図)でその長考の意味がわかった。作戦選択のための時間だったのだ。こうして角をぶつける手法は「脇システム」と呼ばれる指し方で、脇謙二八段が得意にすることからこの名がついている。相矢倉の主流からは距離を置く立ち位置にあるが、将棋プログラム「GPS将棋」が後手側に革命的な新手を出したことで大きな注目を集めた。羽生王位は先手を持ってこの戦型を選んだ。指したい形を用意しているのだろうか。

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王位戦七番勝負では、1980年の第21期第2局で脇システムが指されている。米長邦雄王位に中原誠名人が挑み(肩書きは当時)、4-0で中原王位の復位となったシリーズだった。
開始日時:1980/08/05
終了日時:1980/08/06 22:18
棋戦:第21期王位戦七番勝負第2局
持ち時間:各9時間
消費時間:▲8時間57分△8時間59分
場所:三重・湯の山温泉・寿亭
先手:米長 邦雄
後手:中原  誠


▲7六歩 △8四歩 ▲6八銀 △3四歩 ▲7七銀 △6二銀
▲2六歩 △4二銀 ▲4八銀 △3二金 ▲7八金 △5四歩
▲5六歩 △4一玉 ▲3六歩 △5二金 ▲6九玉 △7四歩
▲5八金 △3三銀 ▲6六歩 △4四歩 ▲7九角 △3一角
▲1六歩 △8五歩 ▲6七金右 △4三金右 ▲3七銀 △6四角
▲4六角 △7三銀 ▲2五歩 △3一玉 ▲7九玉 △2二玉
▲8八玉 △9四歩 ▲9六歩 △4二角 ▲3五歩 △同 歩
▲同 角 △8四銀 ▲4六角 △9二飛 ▲6五歩 △9五歩
▲同 歩 △9七歩 ▲同 香 △9五銀 ▲同 香 △同 飛
▲9六歩 △同 飛 ▲9七歩 △同角成 ▲同 桂 △同飛成
▲7九玉 △9九龍 ▲6八玉 △9七香成 ▲6一角 △4五香
▲8二角成 △8六歩 ▲同 銀 △8八成香 ▲2四歩 △同 銀
▲8八金 △同 龍 ▲5七玉 △8七龍 ▲7七金 △8九龍
▲2六香 △5九龍 ▲5八銀 △3五桂 ▲4八銀 △4七桂成
▲同銀直 △同香成 ▲同 玉 △3九銀 ▲3七馬 △4八金
▲同 馬 △同銀成 ▲同 飛 △2九龍 ▲2八香 △3九角
▲2四香 △3五桂 ▲3六玉 △2八角成 ▲3四桂 △同 金
▲同角成 △2七馬 ▲4六玉 △4五馬 ▲同 馬 △同 歩
▲5七玉 △4六香 ▲6六角 △5五桂 ▲4六飛 △同 歩
▲5五角 △同 歩 ▲3四桂 △3三玉 ▲4五金 △4八角
▲6七玉 △2四歩 ▲4四銀 △2三玉 ▲3五金 △8九角
▲7八香 △6九龍
まで128手で後手の勝ち

(文)

ロープウェイを降りるとひやりとした空気が顔をなでた。標高が高くなった分気温が下がっている。さわやかな風が吹き抜け、花のまわりを蝶がひらひらと舞っていた。ここからリフトを乗り継いで黒岳の7合目まで行け、そこからは徒歩。現在も雪が残り、初雪は9月に降るという。登山用の装備でリフトに向かう人の姿もあった。

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(文)

朝陽亭ロビーで売られていたコロッケを手に、周辺を散策。坂を下りると、ロープウェイの駅が見えてきた。切符を買って乗車。五合目駅まで数分の旅だ。道中、窓から見えた黒岳には雪が残っていた。黒岳スキー場は日本一早く自然雪でのスキーが楽しめる。アナウンスによると、山ではシマリスがマリのように跳びまわっているそうだ。
層雲峡は、大雪山の噴火で積もった溶岩が石狩川によって侵食されてできた峡谷。柱状節理の断崖が絶景を作っている。層雲峡ロープウェイは1967年から運行を開始、層雲峡駅(標高670メートル)から五合目駅(標高1300メートル)まで全長1500メートルを往復する。

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(文)