朝の対局室 8時45分、対局室には記録係の杉本三段と少数の関係者が入室していた。杉本三段は駒を磨いている。ほどなく、立会人の塚田九段、副立会人の飯島七段も現れた。塚田九段は杉本三段の腕時計を見て、何やら談笑していた。珍しいデザインだったのだろうか。両対局者が入室する前で、対局室の空気はまだやわらかい。 (文)