2011年8月

2011年8月 9日 (火)

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広瀬王位は鋭い表情で羽生二冠を待っている。

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上座で駒を取り出す手つきも堂々としていた。

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羽生二冠は、一日目はリラックスした雰囲気。

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駒を並べ終えてから、入念に眼鏡を磨く羽生二冠。

(八雲)

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引き締まった表情で対局開始を待つ広瀬王位。

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羽生二冠は穏やかな表情でお茶を一口。

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立会の森下卓九段から開始が告げられました。

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注目された広瀬王位の3手目は居飛車を明示する▲2六歩。
羽生二冠は△8四歩と応じて、横歩取り模様に進んでいます。

(八雲)

おはようございます。

第52期王位戦七番勝負第4局は本日9時開始です。
今日も一日よろしくお願いいたします。

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対局室の窓から見える門司港の風景。

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準備が整えられています。

(八雲)

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対局者と立会などの関係者が壇上に上がって挨拶。

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広瀬章人王位。
「昨年は初めてのタイトル戦で、深浦さんの地元の佐世保に行ってきました。佐世保はまさに私にとってアウェーで、将棋も負けてしまいました。今回は北九州なので安心しています(笑)。北九州に来るのは初めてでして、門司港レトロを少しだけ観光させていただきました。伝統のある港町と感じ、また歴史的な建築物を見ることができて非常によかったなと思っています。今期の王位戦は第1局、第3局、そしてこの第4局とどの町も海が近いんですね。部屋から見える景色が素晴らしく、普段海と縁のない私にはとても新鮮です。明日からは、新聞にもある通り、『自分らしい将棋』を指したいと思います」

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羽生善治二冠。
「北九州は何度も来ているのですが、門司は初めてということで、うれしく思っております。古くからある素敵な港町の、歴史的な建物を見学しました。王位戦は毎年暑い時期にやって、全国各地を転戦します。するとどこでもファンの方からの熱気を感じるんですね。今回もみなさまの熱意に応えられるよう、熱い対局をしたいと思います。若き王位に挑戦するということで、全力を尽くして、おもしろい将棋を指したいと思います」

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■みどころ紹介
藤田 見どころの前に聞きたいことがあるんですが、中座先生は北九州は初めてですか?
中座 初めてです。北海道出身なので、なじみがなかったですね。
藤田 印象はどうでしたか?
中座 非常にきれいなところだと思いました。このあと歩いてみようかと思います。
森下 私は北九州にずっといますので、ええ。ゆっくりご案内いたしますよ。

藤田 では、明日の見どころですが。
森下 広瀬王位といえば、後輩(※)の深浦王位(当時)から振り穴(振り飛車穴熊)でタイトルを獲ったんですね。でも振り飛車だけじゃなくて、居飛車も指せる。万能なんですね。中座さんは居飛車党。藤田さんは……。
藤田 振り飛車です。
森下 そう。広瀬さんはオールラウンダーですが、こういう人は羽生さんの頃から増えてきた気がします。オールラウンダー同士の戦いですから、明日から駆け引きがあるかなと思います。
中座 そうですね。まだ広瀬王位のエース、四間飛車穴熊を見てませんから、それを出すのか。そして羽生さんが受けて立つのか、気になりますね。
藤田 ここまで相振り飛車、角換わり、ゴキゲン中飛車と来ています。
森下 羽生さんが意表をついてゴキゲン中飛車をやる気もします。しかし戦型予想はとても難しいと思いますよ。矢倉かもしれませんし、中座流の横歩取りかもしれません。私としては、広瀬流四間飛車穴熊と羽生居飛車の戦いを見てみたいです。
中座 ええ、見てみたいですね。

藤田 次に、戦型以外でお話をうかがいたいと思います。
森下 はい、ええ。先ほど広瀬王位のあいさつを聞いていたんですが、声にすごく力があったんですね。私『おおっ』と思いまして。それからの羽生さんのスピーチなんですが、これが声が大きくなってまして。あれは意地ですね。
中座 意地ですか。
森下 普段あんな大きな声出さないですからね。
藤田 私は出発前の空港で広瀬王位と話してたんですが、「寝不足」と言っていました。
森下 でも若いですからね。大丈夫です。
中座 ところで、広瀬さんは先手では羽生さんに負けてないんです。
森下 おっ、よく調べてますね!
中座 いえいえ(笑)。広瀬さんは終盤がとても強くて、第1局の最後の寄せも見事でしたし、羽生さんと競り合っています。そういう意味では今回は終盤が見どころだと思います。
藤田 明日からほんとうに楽しみですね!

※森下九段と深浦九段は(故)花村元司九段門下の兄弟弟子。

(八雲)

2011年8月 8日 (月)

前夜祭で乾杯のグラスに注がれたのが「サクラビール」。これは「門司港レトロ 大正浪漫100年祭」と「北九州水道100年祭」のコラボレーションを記念した期間限定の復刻ビールだ。門司港には九州最古のビール工場がかつてあり、その当時の味を再現したものになっている。甘くやわらかな口当たりと、ふわっと立ち上る豊かな香りが特徴だ。飲みやすさに加え、どこか懐かしさを感じさせる仕上がりになっている。

・門司港地ビール工房 http://mojibeer.ntf.ne.jp/mojiko/topic_sakurabeer.htm

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(文)