控室(4) ― 2日目正午 ― 時刻は正午。広瀬の50手目▲5五銀右を見て、羽生が手を止めた。長考の気配が漂う。 関係者「本局は広瀬王位が新しい一面を見せていますね」 内藤九段「穴熊の名手が玉形の薄い急戦を指してるんやからなぁ」 控室で検討を行っているのは内藤九段と酒井七段。激しい手が盤上で飛び交っている。 (内藤九段) (酒井七段) (若葉)