2011年7月26日 (火)

佐藤天彦六段が見た王位戦1日目

Oui2011072641_4 【Twitter解説】
佐藤天彦>▲6六角と打ちました。対して△7四銀に▲7六歩は△7三桂で、そこで▲7五歩△6五銀▲同銀△同桂は駒が捌けて後手成功。△7三桂に▲7七桂はあるかもしれませんが、△6四歩と突かれると大決戦になり先手としてもリスキーなのでどうか。今回は△6二金が7三の桂に紐をつけており、なにかの時(▲5五角等)に当たらないので△7四銀と指しやすい意味はあります。△7四飛には▲3三角成があるんですね。金が6一なら放置も出来ますが、この形だと受け辛そうです。ということは△7四銀が本命ですか。

見る側は気楽なんですが、対局者は△7四銀に▲7六歩が大丈夫だということをしっかり読みきらないといけません。こういう場面は随所にあり、時間を使って読みの精度を上げなければならないので、
持ち時間が長くても最後は秒読みの熱戦になるんです。

封じ手になりましたね。予想は△7四銀です。7五の歩を取らせる手もあるとは思いますが、実利を得られてしまうので、出来ればここは頑張りたいところです。形勢ですが、現局面まで先手が悪い手を指している気配はあまり感じられないので先手劣勢ということはないと思います。やはり後手の方が陣形的にまとめ辛く、薄いので勝ちにくそう。というわけで、私は少し先手持ちですね。

(吟)