感想戦終了後に行われた、里見香奈女流名人の記者会見の模様です。
3連覇を達成した率直なお気持ちをお聞かせください
里見「シリーズを通して自分なりに対策をしっかり立てられて、なおかつ結果を出すことができたので、嬉しいです」
シリーズの4局が、全く同じ形にならなかったですが。
里見「新しいことをしていこうとは決めていました。単に対局して結果だけ出ても仕方がないので、自分の中で何か得られるものがあればいいなと思いながら、しっかり準備をしていこうと思っていました」
相手の清水女流六段の強さを感じるシリーズだったと思います。
里見「自分の得意形じゃないと不安なときもありましたが、相手が清水さんだからこそ違った戦型で思い切ってぶつかっていきたいと思っていました」
奨励会に挑戦中ですが、将棋観の違いはありますか。
里見「結果はついてこないですが、いい方向には向かっているんじゃないかなと思います。以前も一生懸命指して、一局一局大切にしていたのですが、一手一手を大切にしていたかと言われるとそうではなかったかもしれません。今回の内容はよくなかったかもしれないですが、一生懸命考えて指していたので、そのあたりは変わってきたのかなと思います」
いま将棋からは離れてやってみたいことは。
里見「たまには実家に帰ってゆっくりしたいです。何もしなくても家にいるだけでほっとできるので。帰ってよかったなと思うのは、周りの方々に支えられているとわかること。それを実感するために帰りたいと思うこともあります。一人暮らしを始めたきっかけは特にはないのですが、一番いい環境かなと思って迷わず決めました」
里見さんが目指す将棋はどのようなものですか。
里見「リードを保って徐々に押し切るのが一番の理想なんですが、なかなかできていません。今回いろいろ反省することもあり、勉強になりました」
目指すゴールはどこですか。
里見「今の目標はプロ棋士です。それが第一の目標です。将棋の内容はすぐに変わるものではないので、徐々に自分で勉強しながらつかんでいくものかなと思います。女流棋戦では全部のタイトルが取れれば一番いいことなのですが、今はそういう力はまだありません。一局一局を大切に指すことが目標です」

(さらにその後行われた、テレビ向けのインタビュー。こちらの模様はNHK・Eテレ「囲碁将棋フォーカス」、囲碁将棋チャンネルなどをご覧ください)
(翔)
里見香奈女流名人
「四間飛車は勝つにしろ負けるにしろ、自分のやりたい戦法でした。穴熊は想定内ではあったけど、意外でした。ちょっと悪くした局面もありましたが、うまく逆転したかなと思っていました。最後は端を突いたあたりで優勢かなと思いました。自分のやりたいことは思う存分できたシリーズだったので満足しています。この1年で将棋は成長していないかもしれませんが、将棋に対する考え方は変わってきました。来期も今期よりいいシリーズにしたいです」
清水市代女流六段
「女流名人の里見さんが(四間飛車に)チャレンジしているので、挑戦者として自分も何かチャレンジしていかないと意味がないと思い、穴熊にしました。指し慣れてはいないですが、いい機会ですし。この五番勝負は自分らしさが出せたシリーズでした。このシリーズで里見さんと指したことで得たものを、来期のA級リーグでしっかりと出していければと思います」