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2019年1月19日 (土)

前夜祭(4)


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 (対局者が退場したあとに関係棋士が明日の見どころを語った)

Dsc_6760001  (青野九段)

「新年にAbemaTVで放送された対局では、伊藤女流二段が里見女流名人を破って優勝しました。そうしたきっかけが自分の気持ちを変えることもあるのではと思います。明日の開幕局は五番勝負を占うのに重要です。伊藤女流二段がまだまだ及ばないと思えば、そういう結果になるでしょうし、そろそろ勝てるころだと思えば白熱した争いになると思います。将棋は気持ち次第のところもあると思っています」(以上、青野九段)

Dsc_6789001  (福崎九段)

「いま将棋が歴史的な将棋ブームです。そうした中で女性の将棋は内容が強くなっています。いまほど日本社会で注目されていることは、これまでなかったのではないかと思います」(以上、福崎九段)

Dsc_6792001  (鈴木女流二段)

「私も岡田美術館を見学させていただきました。亡くなった父と最後に旅をしたのが岡田美術館で、思い出の場所で忘れられない宝物のような記憶が絵を見ながらいろいろ思い出されました。その場で聞き手を務められることを感激しています。前期、大盤解説会の聞き手を務めたのが決着局になった五番勝負の第3局でした。大盤解説会にこられた伊藤女流二段が泣いてしまい、感想を求めたのですが、涙で言葉にならない状況でした。その彼女がこうして挑戦者になってぶつかっていきます。パワーアップした内容を見せてくれるのではと楽しみにしています」(以上、鈴木女流二段

Dsc_6820001  (山口恵女流二段)

「私は明日の戦型予想をします。伊藤女流二段は相振り飛車や相居飛車が好きです。里見女流名人は居飛車を指すこともありますが、タイトル戦では相振り飛車が多いです。本局では相振り飛車になるのではと思います。明日は開幕戦ということで、振り駒が大事ですよね。先手になればうれしいと思うかもしれません」(以上、山口恵女流二段

Dsc_6849001  (野田澤女流1級)

「明日の対局の記録係を務めますが、振り駒は小林館長が行います。記録係は普段も務めることはありますが、タイトル戦はやはり特別な空間です。なかなかない機会ですので堪能したいと思います。私も明日の対局を楽しみにしています」(以上、野田澤女流1級

Dsc_6888001  (香川女流三段)

「今回、ゲストということで、大盤解説の聞き手とスポーツ報知の紙面のコメントのお手伝いをさせていただきます。対局者や関係者とともに岡田美術館の見学をさせていただきました。その中で特に上村松園さんの作品が印象深いです。ほかは男性が描いた作品が多かったのですが、女性らしい女性の目を通した美人画が心に残りました。私は日本画について詳しくありませんが、心豊かになれました。普段将棋を指さないという方でも明日からの女流名人戦をゆっくり観戦いただくと、いい時間になるのではないかと思います」(以上、香川女流三段

(書き起こし=銀杏 写真=琵琶)

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