前夜祭(4)
両対局者が退場したあと、畠山鎮七段、和田女流初段、小高女流2級が明日の見どころを話しました
畠山「戦型予想ですが、私は当たらないので。和田さんはNHK杯の代理司会もやっておられたので、なんとなく分かるんじゃないですか?」
和田「里見女流名人の初手▲7八飛を予想します」
畠山「ああ、私と違いますね。私は初手▲5六歩とかと。小高さんは?」
小高「私も初手▲5六歩で、中飛車に振るのかなと思いました」
畠山「相手は?」
小高「伊藤女流二段は居飛車かなと」
畠山「そこは私と違いますね。伊藤女流二段は居飛車、振り飛車、何でも指せるので、私は相振り飛車かなと思いました。和田さんは? 初手▲7八飛に相手は?」
和田「居飛車で(笑)」
畠山「ちなみに明日、大盤解説会で次の一手を出題するのですが、(A)私の候補手、(B)和田さんの候補手、(C)その他の3択なんですが、だいたい誰が解説しても(C)その他が強いんですよね。たまに棋士の予想が当たる程度で。里見女流名人のことは、この会場の皆さんはよくご存じだと思いますが、伊藤女流二段は関東の方で、私も棋士会のイベントで一緒になる程度なのですが、どんな方ですか?」
和田「伊藤女流二段は穏やかで優しい先輩です」
畠山「それは勝負師として駄目じゃないですか? もっと勝負の盛り上がり感を出してください(笑)」
和田「えっと、伊藤女流二段は通っている将棋道場が同じで、みんなで将棋を指したあと、食事に連れていってもらうのですが、やっぱり優しい先輩です(笑)」
小高「私も行く将棋道場が同じで、9歳離れているので……優しいお姉さんです(笑)」
畠山「まあ、伊藤女流二段は受け将棋ですが、この半年ぐらいで鋭くなっていて、ふたりとも今年度は男性棋戦でも5割近く勝っていますね。ですから第1局は里見女流名人が勝ちましたが、まったくの互角という感じですね。明日の戦型予想は外しても、大盤解説会の次の一手ぐらいは当てましょう」
和田「はい、私も頑張ります」
(福代秀洋・出雲市議会議長があいさつをして、前夜祭は終了しました)
(書き起こし=夏芽、写真=吟)