前夜祭(3)
両対局者がステージに登壇して、明日の抱負を語りました。そのあと、長岡出雲市長から花束と記念品(黒柿の文鎮)を手渡され、両対局者から市長には色紙が贈られました。
「皆さまこんばんは、里見香奈です。本日はお忙しい中、お集まりいただいてありがとうございます。昨年末に私の不注意で足を捻挫してしまい、この大きな舞台で本当に申し訳なく思っているのと同時に、関係者の皆さまや、この会場にお越しいただいております地元の皆さまには、温かくサポートしていただき感謝申し上げます。明日から女流名人戦第2局が始まりますけれども、こうして地元で対局できることが嬉しいですし、この場に帰ってくることができて本当に楽しみです。明日は自分の力を出し切って、一手一手集中して将棋を指したいと思います。お世話になりますが、明日よろしくお願いいたします」
「皆さまこんばんは、挑戦者の伊藤沙恵です。昨年に引き続き、またこうして出雲に来られたことを非常に嬉しく思っております。ただ、やはり、どうしてもアウェー感はありますよね(笑)。それは覚悟しているのですが、昨年同様、温かく歓迎してくださいまして、ありがとうございます。第1局は私にとって悔しい敗戦となってしまいましたが、まずは一局一局、内容を改善していって悔いの残らない将棋を指したい、という気持ちがいちばん強くあります。里見さんは、ほとんどのタイトルを持たれていて、なかなか対局すること自体叶わない方ですので、こういった大きな舞台で対局できることを胸に刻んで一生懸命、戦いたいと思っております。すべての関係者の皆さまに本当に感謝申し上げて、私のあいさつとさせていただきます。ありがとうございました」
(書き起こし=夏芽、写真=吟)