対応力
上田女王は48分じっくり考え、△4四銀(32手目)~△4二角としました。
先手に▲8五歩と突かせ、8八角を働きにくくして動きを難しくさせる狙いとみられています。
報道陣にコメントを求められた杉本七段は「センスのいい駒組みですね。最初に(▲8六歩で)一本取ったのは里見女流名人ですが、△4四銀以下はなかなかの修正手順だと思います」
(棋譜コメントより)
山崎七段も「後手番の利点を最大限に生かそうとしていますね。先手は▲6五歩~▲8五歩と突いたことで桂が使えなくなっています。△4四銀~△4二角は金無双ではみない形。うまい修正手順です」
最初に▲8六歩(31手目)で一本取ったのは里見女流名人でしたが、上田女王も見事な対応を見せています。
(第1局限定の記念扇子。上田女王の揮毫は「夢」)
(若葉)